「選手村がない?」インド代表がコンテナ宿舎で“予行演習”へ、名古屋アジア大会で異例の宿泊方式

9月19日に開幕する2026年愛知・名古屋アジア競技大会(アジア大会)で、選手団の宿泊施設の運営方法が注目を集めている。大会組織委員会がコスト削減のため、選手団を一カ所に集める従来型の選手村の建設を取りやめたことを受け、インド代表選手団は国内のトレーニング施設にコンテナを改造した仮設宿舎を設置し、現地の宿泊環境に慣れるための訓練を行っている。
インドの英字紙インディアン・エクスプレスが5日(日本時間)に報じたところによると、インドスポーツ庁(SAI)はパンジャブ州パティアラと、ベンガルールにあるトレーニングセンターで、海上輸送用コンテナを宿舎に改造し、代表選手に提供している。
組織委は大会運営費の高騰を受け、従来型の大規模な選手村の建設を断念した。代わりに、約4,000人が宿泊するイタリアのクルーズ船「コスタ・セレーナ」や、約2,000人が宿泊する名古屋港のコンテナ型仮設宿舎を活用する。さらに、水泳や馬術の競技会場がある東京を含め、各地の一般のホテルにも選手団を分散して受け入れる方針だ。
コスト削減のため、競技会場も大半は既存の競技場や屋内外の施設を活用する。新設の競技場は、バスケットボールと柔道が行われる愛知国際アリーナ(IGアリーナ)のみだ。
こうした宿泊体制に備え、SAIはトレーニング施設に、大会で使われるものに似たコンテナ宿舎を設置した。
長さ40フィート(約12.2メートル)、幅8フィート(約2.4メートル)のコンテナ宿舎には、エアコンや簡易キッチン、トイレ、ベッドなどが備えられており、これまでに選手9人が宿泊したという。
この施設は、大会終了後も代表選手のために活用される予定だ。
選手たちは慣れない環境の中でも、メダル獲得への強い意欲を示している。
円盤投げのインド代表、シーマ・カリラムナは「初日の夜はよく眠れなかった」と明かした。その上で、「アジア大会は大きな大会なので、選手村があると思っていた。それでも慣れなければならない。私たちの目標はメダルを取ることだから」と語った。
砲丸投げのインド代表、タジンダーパル・シン・トゥールは「大学時代、寮でほかの4、5人と同じ部屋で暮らしていた頃を思い出す」と話した。「困難に備え、あらかじめ心の準備をしておくことは、どの選手にとっても大切だ。コンテナ宿舎に慣れようとする取り組みも、その一環だ」と述べた。
インドは、第20回を迎える今大会に選手503人と関係者256人を派遣する予定だという。これまでのアジア大会では、金メダル183個、銀メダル239個、銅メダル357個の計779個を獲得している。


