「アリババが採用へ」中国CXMT、第5世代HBMを生産開始 2027年から量産拡大
中国のデータセンターで採用へ、来年から本格生産 メモリー大手3社との技術格差、3~5年に縮小

中国の大手半導体メモリーメーカー、長鑫存儲技術(CXMT)が、先進的な高帯域幅メモリー(HBM)製品「HBM3E」の小規模生産をすでに開始したと、IT専門メディアのザ・インフォメーションが8月31日(現地時間)、複数の関係者の話として報じた。
CXMTは2027年から生産量を本格的に増やす計画だ。これにより、韓国のサムスン電子やSKハイニックス、米マイクロン・テクノロジーの「メモリー大手3社」がすでに量産している製品との技術格差を1世代分にまで縮めたと評価されている。
関係者によると、アリババ傘下の半導体設計会社Tヘッドとカンブリコン・テクノロジーズは、独自開発したプロセッサにCXMTのHBM3Eを搭載して試験を進めている。計画通りに進めば、関連製品が2027年初めにも市場に投入される可能性がある。両社はCXMTのHBM3Eを自社開発のチップに搭載し、中国国内の人工知能(AI)データセンター運営会社向けに販売することが可能になる。
ザ・インフォメーションは、「こうしたファブレス企業からの発注が、CXMTにとってHBMの量産技術や顧客からのフィードバックを蓄積する足がかりになる」と指摘した。その上で、「AIブームによるHBM需要の急増と重なることで、中国の半導体産業にとって転換点となる可能性がある」と報じた。
CXMTは8月、上海証券取引所に上場し、調達した86億ドル(約1兆3,600億円)を生産能力の拡大に投じる計画だ。
ただ、米国は2024年から先端HBMの対中輸出を規制しており、中国企業は性能の低いメモリーを購入する場合でも、米政府の事前承認を得る必要がある。CXMTは、先端半導体製造装置の海外からの調達が制限されているほか、歩留まりの低さも課題となっており、先行する企業との技術格差は3~5年とみられている。一方、SKハイニックス、サムスン電子、マイクロンは、次世代製品となるHBM4Eのサンプル出荷を開始している。
