「2個で約64万円」宮崎マンゴーはなぜ高い? 最高級「太陽のタマゴ」の条件

米国の高級スーパー「エレワン」で、イチゴ1粒が19ドル(約3,036円)で販売されていることに驚いた人もいるかもしれない。しかし、日本にはそれを上回る高級フルーツがある。宮崎県産のマンゴーは、最高級品になると2個で4,000ドル(約63万9,600円)もの値が付くことがある。
宮崎マンゴーに使われているのは「アーウィン種」と呼ばれる品種だ。1900年代半ばに米フロリダで誕生し、現在では世界各地で栽培されている。完熟すると皮が鮮やかな赤色に染まり、果肉は甘く、果汁も豊富。一般的なマンゴーに比べて繊維質が少なく、なめらかな口当たりが特徴だ。
もちろん、すべての宮崎マンゴーが数十万円で取引されるわけではない。なかでも最高級ブランドとして知られる「太陽のタマゴ」は、厳しい基準をクリアしたものだけが認定され、高級感のある箱に収められて販売される。特に品質の高いものは、2個で4,000ドルもの価格が付くこともある。
一方、「太陽のタマゴ」ではない一般的な宮崎マンゴーでも、米国では1個あたり約50ドル(約7,989円)が目安とされ、高級フルーツであることに変わりはない。
似た味を楽しみたいのであれば、米国でアーウィン種のマンゴーを栽培することもできる。ただし、「宮崎マンゴー」と呼べるのは、あくまで宮崎県内で生産されたものだけだ。
宮崎県は日照時間が長く、温暖な気候と適度な降水量に恵まれており、果物の栽培に適した地域として知られている。マンゴーのほかにも、ライチやキンカンなどの栽培が盛んだ。
宮崎県でマンゴー栽培が本格的に始まったのは1984年。長年にわたる生産者の試行錯誤を経て、現在では国内外で知られる高級フルーツへと成長した。
宮崎マンゴーはなぜ高い? 1個ずつ手をかける栽培方法

マンゴー2個に数千ドルもの値段が付くと聞けば、「なぜそこまで高いのか」と疑問に思うのも当然だろう。その理由の一つが、栽培にかかる手間の多さにある。
宮崎マンゴーは主に温室で栽培される。果実一つ一つに十分な日光が当たるよう枝をひもで固定し、実が大きくなって落下した際に傷が付かないよう、それぞれをネットで包んで育てる。
生産者によっては、果実全体に均等に光が当たり、美しい赤色に色づくよう、マンゴーの下に光を反射するシートを敷くこともある。
こうして丁寧に育てられたマンゴーの中でも、「太陽のタマゴ」を名乗れるのはごく一部だ。外観や大きさ、重さ、糖度など、複数の厳しい基準を満たさなければならない。
手に入れた宮崎マンゴーは、そのまま切って味わうのが定番だ。濃厚な甘みとなめらかな果肉を楽しめるほか、シャーベットやデザートに使うのもいい。
皮をチャツネなどに活用すれば、果実を余すことなく楽しむこともできる。
一つ一つ手間をかけて育てられ、厳しい選別をくぐり抜けた宮崎マンゴー。その価格の背景には、生産者の長年の技術と徹底した品質管理がある。

