台湾人口、32か月連続で減少…「中国侵攻時に十分対応できるのか」と懸念
超高齢社会入り、少子化対策費は約5倍でも出生数半減…頼総統は「国家安全保障の危機」

65歳以上の人口比率が20%を超える超高齢社会に突入した台湾で、人口が32か月連続で減少しており、国家安全保障への危機感が高まっている。
11日、聯合報など台湾メディアは、内政部が10日に発表した最新統計を引用し、8月末時点の人口が前年同月比10万3,622人減の2,322万4,721人だったと報じた。
1日平均283.90人減少した計算になる。7月と比べると1万281人減少した。
台湾の人口は、2023年12月の2,342万442人から2024年1月に2,341万9,833人へ減少して以降、32か月連続で減少傾向が続いている。
8月の出生数は7,492人で、前年同月比1,033人減少した。2026年1~8月の出生数は5万4,250人で、前年同期比1万64人減少するなど、出生数の減少傾向が続いている。
学者らは、こうした統計は台湾で超高齢化と少子化が急速に進んでいることを示していると指摘した。
頼清徳(らい・せいとく)総統は5月、少子化を「国家安全保障の危機」と位置づけ、少子化による人口減少問題を解決するため、3,800億台湾ドル(約1兆8,000億円)を投入すると発表した。しかし、政府の対策が「人口崩壊」の速度に追いついていないとの批判も出ている。
学者らは、少子化対策予算が2016年の256億台湾ドル(約1,233億2,000万円)から2025年の1,254億台湾ドル(約6,040億7,000万円)へ約5倍に増えた一方、出生数は半減したと指摘した。
中台間の緊張が高まる中、少子化による人口減少が続けば、中国による侵攻の際に台湾が十分に対応できるのかとの懸念も高まっている。
台湾メディアはまた、労働保険基金が出生率の低下や高齢化に加え、約14兆台湾ドル(約67兆4,000億円)に上る潜在債務の影響で、2031年に破産の危機に直面すると伝えた。
ただし、最近の人工知能(AI)ブームによる基金運用実績の改善で、破産時期が遅れる可能性もあると付け加えた。

