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2026年8月21日(金) 東京 --

「35度超の猛暑でも部屋はひんやり」…地下水を使った“廃鉱冷房”の正体とは

引用:CCTV
引用:CCTV

中国江蘇省徐州市で、閉山した炭鉱の坑道にたまった水を利用し、集合住宅を冷房するシステムが登場した。エアコンを使わなくても室温を25度前後に保てるうえ、電力使用量や冷房費も抑えられるとして注目を集めている。

中国中央テレビ(CCTV)が5日に報じたところによると、徐州市中心部にある集合住宅の約100世帯が、閉山した炭鉱の坑内水を利用した地域冷房システムを試験的に導入している。

最近、徐州市では日中の最高気温が35度を大きく上回ったが、この住宅に暮らす住民の部屋では、エアコンをつけなくても室温が26度以下に保たれていた。

冷気はエアコンではなく、床から伝わってくる。

冬季の床暖房に使う配管へ低温の水を流し、床全体で室内の熱を吸収する「放射冷房」の仕組みだ。

冷熱源として利用されているのは、近くにある閉山済みの臥牛山炭鉱だ。

閉山した炭鉱の坑道にたまったり流れたりしている水は、年間を通じて約19度に保たれている。企業がこの水を集合住宅内の熱交換施設まで引き込み、冷房に活用している。

坑内水が各家庭の床下配管を直接流れるわけではない。

熱交換装置を通じて地下水の冷たさだけを伝え、各家庭の配管内では別の水を循環させる仕組みだ。

冬は同じ配管に温水を流して暖房に使い、夏は低温水を流して室温を下げる。

この方式は、冷たい風を送り出す一般的なエアコンとは異なり、冷風が体に直接当たらない。

室外機による騒音や排熱もないため、都市部のヒートアイランド現象を緩和する効果も期待できると、運営会社は説明している。

従来のエアコンと比べ、エネルギー消費量を約50%削減できるという。

現在試験運用に参加している約100世帯を基準にすると、年間の二酸化炭素排出量も約50トン削減できると試算されている。

冷房費も比較的安い。

料金は3カ月ごとに、1平方メートル当たり4元(約93.5円)に設定されている。

日本で一般的な坪に換算すると、3カ月で1坪当たり約13.2元(約309円)となる。

専有面積100平方メートル、約30.3坪の住宅の場合、3か月の冷房費は400元(約9,400円)で、月平均では3千円程度となる計算だ。

湿度と結露対策が課題

床下配管に低温水を流しても、システムが正常に運用されていれば、建物の構造に大きな影響はないとされる。

既存の床暖房用配管をそのまま使用できるため、新たに床を撤去する工事が不要という利点もある。

一方、室内の湿度が高い場合、冷えた床面に水滴がつく結露が発生する可能性がある。

結露が繰り返されると、床が滑りやすくなるほか、壁紙や家具の裏側にカビが生えたり、木製の床材が変形したりする恐れがある。

これを防ぐためには、除湿機や除湿機能を備えた換気システムを併用する必要がある。

外気の湿度が高い日には、窓を長時間開けたままにしないことも重要だ。

結露の危険が高まった場合、循環水の温度を上げたり、冷水の供給を自動停止したりする装置も必要となる。

配管やバルブ、分配器についても、定期的な点検が欠かせない。

漏水が起きれば床材や階下の天井に被害が及ぶ可能性があるため、現時点では改善すべき課題も残されている。

それでも現地のインターネット上では、「閉山した炭鉱を活用した賢いアイデアだ」「全国に広がってほしい」「利用できる住民がうらやましい」といった反応が相次いでいる。

徐州市当局は、今回の実証事業が成功すれば、閉山した炭鉱の地下水を利用した地域冷房システムを大規模に拡大する方針だ。

ただし専門家は、本格的な普及を進めるためには、冷房効果や経済性だけでなく、湿度が高い日の結露対策や、配管の維持・管理能力についても十分に実証する必要があると指摘している。

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