射程467km、米海軍が「AIM-424」を初公開 なぜ中国爆撃機を遠距離で狙うのか
22日、「AIM-424 マリス」を初公開
同種兵器で最長の射程
「中国爆撃機によるミサイル攻撃への防衛が目的」

米海軍が、実に467km離れた目標を攻撃できる次世代の超長射程ミサイルを公開した。
ブルームバーグによると、米海軍は米ネバダ州リノで開かれた米海軍のテイルフック・シンポジウムで、超長射程空対空ミサイル「AIM-424 マリス」を初めて公開したという。
AIM-424 マリスの射程は290マイル(467km)で、同種兵器では最長の射程を持つ。米防衛企業RTXの子会社レイセオンが開発した。現在実用化されているAIM-120 AMRAAMとほぼ同じ大きさで、F-35やF-22ステルス戦闘機の内部兵器倉に搭載できる。米海軍はAIM-424 マリスを試験運用しているとされるが、実戦配備の時期は明らかになっていない。
オーストラリア空軍の元将校で、グリフィス・アジア研究所のピーター・レイトン客員研究員は「このミサイルは、長距離対艦巡航ミサイルを発射する中国爆撃機に対抗するためのものとみられる」とし、「空対空戦闘よりも艦隊防空を目的としたものだろう」と分析した。
米軍はすでに数年前から、艦対空・ミサイル防衛兵器SM-6の空対空型であるAIM-174Bを実戦運用している。これらの兵器の射程は400km以上とされる。しかし、こうした空対空ミサイルは、過去のモデルが退役して以降、しばらく米国の兵器体系から姿を消していた。米軍は射程135~184kmの長距離ミサイルAIM-54 フェニックスと、これを唯一発射できたF-14 トムキャット戦闘機を運用していたが、これらの退役後は長距離空対空ミサイルを保有してこなかった。
最近では、中国をはじめ世界各国が軍拡競争に乗り出す中、米国も長距離ミサイルに関心を示している。特に昨年、パキスタンが射程約300kmとされる中国製の超長射程ミサイルを使用してインドの戦闘機を撃墜したと発表したことで、超長射程ミサイルが注目されるようになった。米防衛企業ロッキード・マーチンは今年、別の超長射程空対空ミサイルAIM-260の生産を開始するため、米国防総省と約10億ドル(約1,595億6,000万円)の契約を結んだとされる。

