米、ポリシリコンに最低輸入価格 派生品に15%追加関税
ポリシリコン派生製品に15%関税 120日後に発効

トランプ米政権は、半導体や太陽光パネルの主要原材料である輸入ポリシリコンに最低輸入価格を設定し、派生製品には15%の追加関税を課す方針だ。中国による低価格攻勢を阻止し、米国内のサプライチェーン(供給網)を保護する狙いがある。
ロイター通信が6日(現地時間)報じたところによると、ロイター通信によると、ドナルド・トランプ米大統領は同日、通商拡大法232条に基づき、ポリシリコンとその派生品の輸入を制限する布告に署名した。米商務省は、これに先立つ調査で、関連製品の輸入が米国の国家安全保障を脅かす水準に達していると判断していた。
米国は、輸入されるポリシリコンに対し、1キログラム当たり21ドル(約3,300円)の最低輸入価格(MIP)を適用する。海外メーカーがこれを下回る価格で米国市場に製品を供給することを制限し、安価な製品やダンピング品による市場侵食を防ぐ狙いがある。
これに加え、ポリシリコンを含む派生製品には15%の追加関税を課す。対象には、太陽光発電向けのウェハーやセル、モジュールなど、ポリシリコンを原材料とする製品が含まれる。関税措置は、布告の発表から120日後に発効する予定だ。
トランプ政権が価格下限の設定と関税措置を同時に打ち出した背景には、世界のポリシリコン市場で影響力を強める中国をけん制する狙いがあるとみられる。中国企業による大規模な生産能力の拡大と供給過剰によって国際価格が急落し、米国内のメーカーの競争力が低下したと米政府は判断している。
ロイター通信は、今回の措置について、中国が半導体や太陽光発電のサプライチェーンで影響力を拡大するのを抑え、米国内の生産回復を図るためのものだと伝えた。
ポリシリコンは太陽光パネルだけでなく、半導体製造にも使用される重要な素材だ。ホワイトハウスは、半導体がレーダーや通信、電子戦、サイバーセキュリティーシステムのほか、ミサイルやドローンの誘導システムなど、防衛産業全般に不可欠だとして、ポリシリコンを巡るサプライチェーンを国家安全保障上の問題と位置付けている。
今回の措置により、米国市場にポリシリコンや太陽光関連製品を供給する海外企業は、価格戦略の見直しを迫られる可能性がある。米国は追加関税だけでなく最低輸入価格も設定することで、中国製の安価な製品の流入を抑える二重の障壁を設けた形だ。
