日経平均、年末7万5,000円予想が中心 シティは9万円見込む
大和は8万円、シティは9万円を予想
AI・半導体株から内需株へ、上昇基調の波及に期待
日銀の追加利上げや米中間選挙などが焦点

日本企業の業績改善を背景に、日経平均株価が年末までに7万5,000円前後まで上昇するとの見方が広がっている。シティグループ証券は9万円を予想した。人工知能(AI)・半導体株が主導してきた上昇が内需株にも広がれば、6月に記録した史上最高値を更新する可能性もあるとの期待が高まっている。
日本経済新聞が17日、証券会社や銀行など金融機関10社を対象に調査した結果、今年末の日経平均の予想は7万5,000円前後に集中した。シティグループ証券が9万円と最も高く、大和証券が8万円で続いた。最も慎重な岡三証券は6万4,600円と予想した。
この日午前11時20分時点で、日経平均は前営業日比15.41円(0.02%)高の6万8,729.21円だった。7万5,000円に到達するには、現在の水準から6,270.79円(9.1%)上昇する必要がある。大和証券の8万円は現在より16.4%、シティグループ証券の9万円は31.0%高い水準となる。
金融機関は6月以降、年末の予想水準を相次いで引き上げている。野村証券も今月中旬、従来の6万8,000円から7万円へ上方修正した。野村証券の北岡智也チーフ株式ストラテジストは「好業績が相次いだ4~6月期は、良い意味で予想外だった」とし、「4~9月期の中間決算でも好調が続けば、7万円を超えてさらに上値を試しても不思議ではない」と述べた。
日経平均は、キオクシアホールディングスなどAI・半導体関連株が上昇をけん引し、6月25日に史上最高値の7万2,366円を記録した。その後、AI投資の過熱に対する懸念から7月末には6万円台前半まで下落したものの、企業の好業績を背景に6万8,000円台後半まで回復した。
企業の利益拡大への期待も、株価のさらなる上昇を後押ししている。金融情報会社QUICKとファクトセットによると、東証株価指数(TOPIX)構成企業の今後12カ月の1株当たり利益(EPS)予想は、3月末と比べて約9%上昇した。EPSが増えれば株価収益率(PER)が低下し、株価の割高感が和らぐ。
AI投資に対する過度な警戒感も薄れつつある。日経平均9万円を予想するシティグループ証券の坂上亮太株式ストラテジストは、ハイパースケーラー(大手クラウド事業者)の投資意欲が依然として強いことを理由に挙げた。マイクロソフトなど米大手テック企業も、データセンターへの大規模投資を続ける方針だ。
AI・半導体株に集中していた買いが、内需株へ広がる可能性も指摘されている。BofA証券の阿久津雅士チーフ日本株ストラテジストは「夏の嵐は過ぎ去った」とし、「今後は上昇相場から取り残されていた内需株などにも買いが広がるだろう」と予想した。
今後の変動要因としては、日本銀行の追加利上げや中東情勢、11月の米中間選挙が挙げられる。円安が一服すれば、消費の回復を通じて小売りや食品関連株が恩恵を受ける可能性がある一方、政治・経済をめぐる不確実性は依然として残る。高市早苗政権が成長戦略で重視するコンテンツ産業にも関心が集まっている。
年末の日経平均を6万8,000円と予想する三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鬼石剛平チーフ投資ストラテジストは「一時的に史上最高値に近づく可能性はあるが、日本と米国の政治・経済をめぐる不確実性は無視できない」と述べた。
