台湾、全国民に1万台湾ドル給付へ AI好況の恩恵還元
台湾、今年の経済成長率11%の見通し
「高成長の成果を全国民に還元」

世界最大の半導体受託製造(ファウンドリー)企業、台湾積体電路製造(TSMC)などを擁する「半導体大国」台湾が2027年に、全ての国民に「人工知能(AI)配当金」を支給する。世界的なAI半導体のスーパーサイクルによる恩恵を国民に分配する狙いがある。
台湾の中央通信社などが18日(現地時間)報じたところによると、台湾の頼清徳総統は前日、行政院から2027年度中央政府総予算案について報告を受け、この方針を明らかにした。
頼清徳総統は「今年上半期の台湾の経済成長率は、上半期として過去50年で最高となった」と述べ、「この成果は産業界だけでなく、全ての台湾人が共に努力した結果だ」と説明した。
さらに「政府はAIや科学技術産業の機会を捉えるだけでなく、サービス業や伝統産業、中小・零細企業、そして最前線で誠実に働く人々にも目を配る」とした上で、「経済成長の恩恵が全ての家庭の暮らしにまで行き渡るようにする」と強調した。
その上で「財政収支の均衡を維持し、債務を増やさないことを前提に、2027年は全ての国民に1人当たり10,000台湾ドル(約50,000円)を一律支給する」と表明し、「賃金の引き上げや減税、福祉の拡充なども引き続き推進する」と付け加えた。
台湾の統計当局である行政院主計総処は、今年の経済成長率が11.05%となり、1988年以来の高水準を記録すると見込んでいる。
昨年の年間経済成長率も8.76%に達しており、「半導体スーパーサイクル」を追い風に、2年連続で高成長を続ける見通しだ。
行政院主計総処は今年2月、経済成長率を7.71%と予測していたが、5月には9.64%へ引き上げた。その3か月後には見通しを再び上方修正し、2027年の年間経済成長率については6.04%と予測している。
台湾政府が全ての国民を対象に給付を行うのは、今回が初めてではない。中国国民党政権時代の2009年には、消費の低迷に対応するため、国民1人当たり3,600台湾ドル(約18,000円)の「消費券」を配布した。
さらに昨年も、高い経済成長によって税収が想定を上回ったことを受け、国民1人当たり10,000台湾ドル(約50,000円)を支給した。
