「28時間で548機」モスクワにドローン殺到 ゼレンスキー氏警告直後に大規模攻撃

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がロシアへの大規模なドローン攻撃を予告した直後、ロシアの首都モスクワに向けて数百機の無人機が飛来した。
ロシアの首都モスクワのセルゲイ・ソビャニン市長は3日(現地時間)、前日午前8時から同日正午までの28時間に、548機のドローンがモスクワ州に向けて飛行したと明らかにした。
大半はモスクワ郊外で撃墜され、このうち143機はモスクワに進入する途中で撃墜されたという。
ドローン攻撃の影響で、ロシア各地の空港運用にも支障が出た。ブヌコボ、ドモジェドヴォ、ジュコーフスキー、シェレメチェボなどモスクワ周辺の空港をはじめ、ソチ、カルーガ、カリーニングラード、ニジニ・ノヴゴロドなど複数の空港が一時的に運用を停止したり、航空便の離着陸に遅れが出たりした。
ロシア国営タス通信は、今回の攻撃について、過去2年間にモスクワを狙ったウクライナのドローン攻撃の中でも、特に大規模なものの一つだと伝えた。先月15~16日には600機、7月6~7日には約430機が投入されたという。
今回の攻撃は、ウクライナがロシア領空へのドローン攻撃を強化すると警告した直後に行われた。
ゼレンスキー大統領は1日、「ロシアの空に多数のドローンが出現することを念頭に置く必要がある」と述べ、ロシア領空や主要空港を利用する航空会社や保険会社などに対し、その危険性を警告した。
ウクライナのアンドリー・シビハ外相も翌日、軍事活動の増加によりロシア領空は民間航空機の運航にとって安全ではないとの見解を国際民間航空機関(ICAO)に通知したと明らかにした。
ロシア側はウクライナの主張を一蹴した。ロシア航空当局は「航空輸送と地上インフラは計画通り運用されており、外国航空会社を含むすべての航空会社の便が運航されている」と主張した。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は同日、ウラジオストクで開かれた東方経済フォーラム(EEF)の全体会合で、ウクライナによる製油施設や物流倉庫などへの空爆に対抗し、防空網を強化するとともに報復攻撃に乗り出す考えを示した。
プーチン大統領は対応策を問われると、「第一は防空システムを強化することだ」とした上で、「第二は、われわれに損害を与えようという気すら起こさせないよう、報復攻撃を加えることだ」と述べた。
ただ、膠着状態に陥っている和平交渉については、平和的解決の可能性を否定しなかった。
プーチン大統領は平和的解決の可能性について「私の考えでは、可能性はある」と答え、「両国間では実際に接触があり、主に情報機関のルートを通じて現在も続いている」と明らかにした。
