「ビザ保証金312万円」米国への訪問客80%減 それでも2030年1億人目標
W杯特需でも外国人訪問客は減少
ビザ・関税・移民政策で旅行需要が縮小
米旅行協会、2030年に外国人観光客1億人を目標

米国のドナルド・トランプ大統領が旅行業界の経営陣と会談し、外国人観光客の誘致拡大策を協議した。一方、業界からは、強化されたビザ・移民政策と関税が米国への訪問を妨げているとの指摘が出た。
2日(現地時間)、AP通信など海外メディアによると、トランプ大統領は同日、アメリカン航空やマリオット、MGMリゾーツ、カーニバルなど主要旅行企業の経営陣と会談した。トランプ大統領は、2026年FIFAワールドカップ北中米大会が開催都市に大きな経済効果をもたらしたと強調した。
W杯特需により、6月の米国内の旅行支出は前年同月比6.2%増の1,221億ドル(約19兆1,000億円)となり、直近1年で最高を記録した。しかし、今年1~7月に米国を訪れた外国人観光客は前年同期比4.7%減少した。
業界は、ビザ面接の長い待ち時間や高額な航空券、強化された移民政策、関税、一部の国に対する入国制限などを減少の原因として挙げた。特に、50カ国の訪問者を対象とするビザ保証金制度の導入後、対象国からの訪問者は約80%減少したことが分かった。
この制度では、ビザの滞在期限超過率が高い国の国民が、米国の短期商用・観光ビザであるB1・B2ビザを取得する際、最大2万ドル(約312万円)の保証金を支払うことを求めている。

米国務省は先月、この試行プログラムを恒久化し、保証金の上限を従来の1万5,000ドル(約234万円)から2万ドルに引き上げた。
旅行業界は、高額な費用が観光需要を冷え込ませていると批判した。米国務省は、保証金を支払った申請者の約97%が滞在規定を守ったと説明した。
米旅行協会のジェフ・フリーマン会長は、昨年6,800万人だった年間の外国人観光客数を2030年までに1億人へ増やす必要があると強調した。フリーマン氏は「旅行者を阻む保証金制度では、1億人を誘致することはできない」と語った。
カナダからの観光客は昨年20%減少した。トランプ大統領による対カナダ関税と併合発言の影響と分析されている。ラスベガスの訪問客も昨年7.5%減少した。外国人観光客を増やすという政権の目標と政策が衝突しているとの指摘が出ている。


