「高市首相の台湾発言後初」与野党8人が訪中 日中関係の突破口となるか
高市首相の台湾発言後、初の議員団派遣
中国人民対外友好協会幹部と会談
岩屋毅前外相も今月末の訪中を調整

与野党の若手国会議員8人が、冷え込んだ日中関係の打開策を探るため、中国を訪問した。高市早苗首相の「台湾有事」を巡る発言で両国関係が悪化して以降、日中友好議員連盟が中国に代表団を派遣したのは初めてである。
14日、ANNなどによると、超党派の日中友好議員連盟に所属する議員8人は前日、北京に到着した。15日まで3日間、中国に滞在する。
自民党の高村正大衆院議員が団長を務める。自民党からは高村団長を含む3人、中道改革連合から2人が参加した。日本維新の会、国民民主党、日本共産党からもそれぞれ1人が加わり、与野党にまたがる超党派の構成となった。
代表団は北京で開かれた中国国際サービス貿易交易会を訪れ、先端の人工知能(AI)技術や日本の中小企業が出展するブースなどを視察した。続いて、中国で民間外交を担う中国人民対外友好協会の幹部らと両国関係の改善策を協議するため、面会日程を調整している。
今回の訪中は、日中友好議員連盟として約1年5カ月ぶりとなる。昨年11月の高市首相による台湾有事を巡る発言以降では初めてである。
当時、国会で高市首相は「台湾は自由や民主主義といった価値を共有する重要なパートナーだ」と述べ、台湾海峡で有事が起きた際、日本が積極的に介入する可能性を示唆する発言をした。中国はこの発言に強く反発し、両国間の政治対話も停滞した。

日中両政府間の公式外交が行き詰まる中、与野党議員が議員外交を通じて対話再開のきっかけをつくろうとしているとみられる。
テレビ朝日によると、日中友好議員連盟会長を務める自民党の森山裕前幹事長は「外交はどんな状況でも対話が途切れてはならない」と述べ、中国が代表団を受け入れたことに謝意を示した。
森山会長は、自身もできるだけ早い時期に中国を訪問したいとの意向を示した。具体的な時期は決まっていないと説明した。
日中間の経済交流に向け、これに続く訪中も計画されている。岩屋毅前外相が率いる日本国際貿易促進協会の代表団は、今月27~30日に北京を訪問する方向で調整している。
今回の議員団の訪中が、中堅・ベテランの政治家や経済界との交流再開につながるか注目される。ただ、台湾問題を巡る両国の立場には大きな隔たりがあるだけに、関係改善までには相当な時間がかかるとみられる。
