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2026年9月15日(火) 東京 --

トランプ政権、「火力発電所の炭素排出90%削減」バイデン政権の規制を撤廃

引用:ニューシス
引用:ニューシス

米国のドナルド・トランプ政権が、ジョー・バイデン前政権が策定した火力発電所の温室効果ガス排出規制を撤廃すると発表した。

リー・ゼルディン米環境保護庁(EPA)長官は14日(現地時間)、「オバマ、バイデン両政権は15年以上にわたり『石炭との戦争』を繰り広げ、信頼できる安価なエネルギーを破壊しようとしてきた。トランプ政権は米国のエネルギーを守り、国民が電気を使い続けられるよう、電気料金を手頃な水準にする」と述べ、規制緩和策を発表した。

これにより、バイデン政権が火力発電所の炭素排出量を90%削減する目標を掲げ、2024年に導入した炭素回収設備の使用義務が撤廃される。

同規定では、既存の石炭火力発電所と新設のガス火力発電所に対し、2032年までに炭素排出量の少なくとも90%を回収・貯留するよう義務付けている。バイデン政権は、この規制によって2035年までに早期死亡1,200件やぜんそく36万件などを防げると見込んでいた。

トランプ政権は、大気浄化法(Clean Air Act)上、環境保護庁には温室効果ガスの排出を規制する権限がないとして、その他の温室効果ガス規制も大幅に撤廃していく方針だ。

アーロン・ザボ米環境保護庁副長官は「法律が環境保護庁に発電所の排出を規制する権限を与えていないとの法的判断が確定すれば、政権が気候関連規制に乗り出すこと自体を阻止できる」と説明した。

トランプ政権は2月、自動車の排ガスなどに対する規制の根拠となっていた「温室効果ガス危険性認定(Endangerment Finding)」を撤廃している。今回は、自動車に次いで温室効果ガスの排出量が多い発電所にも同様の措置を取った。

ゼルディン長官は「バイデン政権時代の排出基準を撤廃すれば3,100億ドル(約48兆円)を節約でき、残る温室効果ガス規制を全て撤廃すれば、さらに3億7,000万ドル(約572億9,000万円)を節約できる」と強調した。

さらに「国民は電気料金が下がるのを目にすることになる。これは始まりに過ぎない」と述べ、「エネルギーの潜在力を引き出すことは、より多くの雇用、より安い物価、そして繁栄する米国を意味する」と付け加えた。

ザ・ヒルによると、発電所規制を撤廃した場合、2035年の電気料金は平均1.4%下がる見通しだ。

環境団体と野党は強く反発している。天然資源防衛協議会(NRDC)は「発電所による汚染がもたらす甚大な被害を無視しようとするのは、大気浄化法と最高裁判所の判例に明らかに違反する」とし、「法廷で会うことになる」と法的措置を予告した。

民主党のアル・ゴア元米副大統領は「米国が世界と正反対の方向へ進む措置だ」と指摘した。また、オバマ政権で環境保護庁長官を務めたジーナ・マッカーシー氏は「環境保護庁には汚染源を規制する義務があり、発電所は米国最大の汚染源の一つだ」とし、「戦いをやめることはない」と述べた。

一方、産業界は歓迎した。全米鉱業協会は「今回の措置は、違法で実現不可能なバイデン政権時代の規制と急増するエネルギー需要が衝突する破滅的な状況を防いだ」とし、「大気浄化法を米国の石炭火力発電を終わらせるための政治的手段として悪用した重大な誤りを正した」と述べた。

石炭火力発電業界を代表するアメリカズ・パワーも「環境保護庁による権限逸脱の問題を覆した」とし、「データセンター、人工知能(AI)、先端製造業などにより電力需要が急増する中、今回の措置は消費者を電気料金のさらなる上昇から守る」と強調した。

AP通信は「バイデン前大統領は気候変動対策を自身の主要政策に位置付け、厳格な規制を導入したが、トランプ政権は『火力発電所は気候変動に有意な影響を与えていない』と主張し、石炭業界や発電所を代表する団体は規制の撤廃を求めてきた」と米国内の動向を伝えた。

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