「日本の半導体は止まらなかった」…M7.1地震からわずか1週間、TSMCや東京エレクトロンが熊本で相次ぎ“操業再開”
TSMCや東京エレクトロンなどが相次ぎ操業再開…復旧は想定以上のペース

7月28日に発生したマグニチュード7.1の地震の影響で一時生産を停止していた熊本県内の半導体工場で、復旧が加速している。2016年の熊本地震では生産再開までに数か月を要したが、今回は大きな余震が発生しておらず、復旧は当初の予想を上回るペースで進んでいるとの見方が出ている。
4日付の朝日新聞などによると、世界最大の半導体受託生産(ファウンドリー)企業TSMCは、熊本第1工場で生産を再開した。台湾本社から派遣されたエンジニアが製造装置の点検と調整作業を行い、設備の安全性を確認したうえで、生産ラインを順次稼働させた。TSMCは「従業員や協力会社の努力により、想定より早く復旧することができた」とコメントした。
このほか、半導体製造装置メーカーの東京エレクトロンも、熊本県内にある2つの工場で3日から本格的に稼働を再開した。ソニーグループの半導体関連会社ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングも、イメージセンサーなどを生産する主力拠点「熊本テクノロジーセンター」で4日から生産を段階的に再開した。自動車向けマイコン(MCU)を製造するルネサスエレクトロニクスの熊本・川尻工場も、5日から操業を再開する予定だ。
ただし、完全復旧にはなお時間を要する見通しだ。地震の影響で物流や部品調達は依然として正常化しておらず、生産は段階的に回復している。一部企業は今月中旬までに震災前の水準まで生産を戻す方針を示している。
朝日新聞は、「2016年の熊本地震では震源が主要な半導体工場に近く、震度7の揺れが2度発生したことで被害が拡大した。一方、今回は震源が生産拠点から比較的離れており、大きな余震も発生していないことから、復旧が早まった」と報じている。

