欧州猛暑でGDP1%減の恐れ ライン川は水運分断、干ばつ深刻化
ライン川が今週「真っ二つ」に…フランス本土の95%で干ばつが観測
今年の成長率が丸ごと消滅し、農業生産量も3〜7%減少へ

欧州連合の国内総生産(GDP)が猛暑の影響で1%減少する見通しだ。
独週刊誌シュピーゲルによると、オランダのトリオドス銀行は最近の報告書の中で、熱波により欧州連合が1,800億ユーロ(約33兆1,000億円)規模の経済的損失を被る可能性があるとして、このように警告した。
欧州委員会による今年の経済成長率の見通しである1.1%の大部分が、猛暑のせいで水の泡になりかねないというわけだ。
トリオドス銀行は、労働生産性の低下だけでも欧州連合加盟国のGDPが0.6%減少し、農業生産量は3〜7%減少すると見込んでいる。
同報告書は、「食料品価格の上昇や電力生産の減少、電気料金の値上げ、道路・鉄道・内陸水運の輸送障害が被害を拡大させている」と指摘した。熱波に繰り返し見舞われているフランスの場合、暑さがGDPを1.4%減少させ、マイナス0.6%の成長に陥る可能性があると予測している。
ドイツの保険会社アリアンツは、今年6月の2週間にわたる猛暑だけでも欧州のGDPが0.3%減少したと分析した経緯がある。
ドイツの内陸水運の約80%を担うライン川が干ばつで干上がり、近いうちに真っ二つに分断されるという見通しも出ている。
ドイツ内陸水運協会のイェンス・シュヴァーネン会長は同日、「今週、カウプの水位観測所で初めて一桁の水位が記録されると見られる」とし、「この場合、もはやライン川の全区間を運航することはできず、二つの区間に分かれることになる」と語った。カウプはライン川中流のコブレンツとマインツの間に位置する流域であり、本来から水位が浅く、代表的なボトルネック区間として指摘されてきた。
ルートヴィヒスハーフェンなど上流の工業地域だけでなく、ライン川の水運に貿易の約10%を依存している内陸国のスイスも緊急事態に陥っている。
スイスのSRF放送は、ライン川が途中で途切れた場合、貨物自動車や列車に積み替える費用が嵩み、かさばる機械や化学物質などは原則として道路輸送が不可能になると指摘した。
ライン川のみならず、欧州の大部分の河川が極度の干ばつに見舞われている状況だ。
仏AFP通信は、欧州連合の気候変動監視機関「コペルニクス気候変動サービス」の資料を分析した結果、先月の時点でライン川の85%、英国のテムズ川は95%、欧州10カ国を流れるドナウ川は3分の2の区間において、流量が観測史上最低値を記録したと伝えた。
フランスは先月、本土の95%で、スイスは99%で干ばつが観測されており、ハンガリーやスロベニア、オーストリアの干ばつも7月基準で歴代最も深刻であったとAFP通信は付け加えている。
フランス気象庁によると、先月の降水量は平年より約70%少なく、過去3番目に乾燥した7月として記録された。同国政府は、領土の約70%が水の使用制限措置を受けていると明らかにした。英国の環境庁も、イングランド地域の71.3%が干ばつ状態にあり、住民約2,700万人の水使用が制限されたと伝えている。

