日銀、9月利上げ予想が57%に 円安・物価上昇で観測強まる

日本銀行の9月利上げ観測が徐々に強まっている。中東情勢を背景とした物価上昇への懸念が高まるなか、円安が続いており、日銀が金融引き締めのペースを速める可能性が高まったとの見方が出ている。欧州中央銀行(ECB)も9月、追加利上げに踏み切ると予想されるなど、世界の金融政策は再び引き締め方向に傾きつつある。
25日(現地時間)のロイター通信によると、8月17~24日にエコノミストを対象に実施した調査で、回答者の57%が日銀が9月に政策金利を引き上げると予想したという。7月の調査では第2四半期の利上げを予想した割合がわずか5%だったことに比べると、わずか1か月で見方が大きく変わった。一部の専門家は、日銀が10月または12月にも追加利上げに踏み切り、年末まで政策金利を1.5%に引き上げると予想している。
日銀は6月、政策金利を31年ぶりの高水準になる年1%に引き上げた。ただ、イラン戦争に伴うインフレ懸念が依然として残っているうえ、米国との金利差を背景とした円売り圧力も続いている。7月、日米両国が協調して円買いに動いたにもかかわらず円安が解消されておらず、追加利上げの必要性が高まっているとの分析が出ている。
欧州でも金融引き締めに向けた動きが強まっている。ロイター通信は複数の関係者の話として、ECBの政策当局者が9月に政策金利を従来より0.25%ポイント引き上げる準備を進めていると報じた。政策当局者で、6人のECB専務理事の一人でもあるイザベル・シュナーベル氏は「現在の政策金利ではインフレ率が目標に戻る可能性が低いため、追加的な金融引き締めが必要になるだろう」と述べた。ECBも6月、約3年ぶりに利上げに踏み切っている。
米国でも物価を巡る警戒感が根強い。同日、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した資料によると、7月にはダラス、クリーブランド、ミネアポリス、カンザスシティーの4地区連銀の理事会が、公定歩合を従来より0.25%ポイント引き上げるべきだとの意見を示した。公定歩合は、一時的に資金不足となった民間銀行がFRBから資金を借り入れる際に適用される金利を指す。地区連銀の理事会に政策金利の決定権はないものの、FRB内で物価上昇への懸念が幅広く共有されていたことを示すとの見方が出ている。
