「武器輸出全面解禁後初」日本が35年超の中古護衛艦をフィリピンへ 何が変わる
武器輸出の全面解禁後初の事例…フィリピン・インドネシアが対象
日本政府が東南アジア諸国に海上自衛隊の中古護衛艦を輸出するための手続きを加速させていると、朝日新聞が3日報じた。
これは、南シナ海などで勢力を拡大する中国をけん制し、東南アジアの主要国との安全保障協力を強化する狙いがあるとみられる。
同紙によると、政府はフィリピンに「あぶくま」型護衛艦を輸出する予定だ。
4月に武器輸出を規制する条項を撤廃し、殺傷能力のある武器の輸出を全面的に認めて以降、初の輸出事例となる見通しだ。
「あぶくま」型は就役から約35年が経過した小型護衛艦で、島しょ地域での警戒任務に適していると評価されている。

政府はまた、インドネシアとの間で「あさぎり」型中古護衛艦の輸出に向けた協議を進めている。
小泉進次郎防衛相は10日ごろインドネシアを訪問し、インドネシアのシャフリ・シャムスディン国防相と会談して、護衛艦の輸出について協議する予定だ。
政府が中古護衛艦の輸出に積極的に乗り出す背景には、南シナ海でフィリピンなどと対立する中国の海洋進出がある。
相手国海軍の対応能力を高める一方、譲渡後も維持・整備に関与することで、長期にわたって安全保障協力関係を維持する戦略だ。
ただ、課題も少なくない。中古護衛艦は艦齢が30年を超えているため部品調達が難しく、武器を無償または著しく低い価格で譲渡できないと定める現行の自衛隊法の改正も必要だ。
海上自衛隊の慢性的な人員不足により、輸出先の海軍に整備や運用を指導する人員が不足している点も、障害として指摘されている。

