ゼレンスキー氏の切実な要請に…ドイツ、備蓄開放し「パトリオット供与」へ

冬を迎えるウクライナが待ち望んでいたパトリオット迎撃ミサイルの一部が、ドイツから供与される見通しだ。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は8日(現地時間)、SNSを通じて「ドイツはウクライナにパトリオットミサイルを追加供与する準備ができている」とし、「こうした決定こそ、平和をさらに近づけるものだ」と歓迎した。
ドイツのボリス・ピストリウス国防相も「ウクライナにパトリオット(PAC-2)迎撃ミサイルを緊急で追加支援する」とし、「支援を決めかねているのであれば、ウクライナにとって有利な決断をしてほしい」と述べ、西側の同盟国にも支援に加わるよう呼びかけた。また、ドイツはパトリオットミサイルのほか、AIM-9サイドワインダーミサイルやIRIS-T防空システムなども支援パッケージに含め、ウクライナに供与すると明らかにした。ただ、今回の緊急追加支援の具体的な数量や正確な引き渡し日程は、軍事上の機密保持を理由に公表されていない。ドイツは自国軍の備蓄からパトリオットミサイルを供与する予定で、供与時期は冬前になるとみられる。

ウクライナはこれとは別に、米国製パトリオット迎撃ミサイル約1,000発の購入契約の締結を進めている。この日、ウクライナのイェウゲニー・フマラ国防相は「欧州連合(EU)の融資を活用し、パトリオットミサイル約1,000発の供給を受ける契約の締結を進めている」とし、「ミサイルの製造には長い時間がかかり、受け取れるまでには数年を要するため、ウクライナはパートナー国に現在保有しているミサイルを供与してほしいと要請している」と明らかにした。
欧州連合(EU)は最近、ウクライナに提供することを決めた総額900億ユーロ(約16兆800億円)規模の融資の一部を活用し、パトリオットミサイルを購入したいとするゼレンスキー政権の要請を正式に承認した。
しかし、ウクライナが予算を確保しても、実際に希望するだけのパトリオットミサイルを購入するのは容易ではない。米国はイランとの戦争により、自国のパトリオットミサイルの備蓄が大幅に減少しており、製造元である米RTXも、生産ペースと生産量が需要に追いついていない。このため、ウクライナとEUは、これまでウクライナへの支援規模が比較的小さかった南欧諸国に対し、パトリオットミサイルの供与を重点的に要請しているという。先月31日、ブルームバーグ通信は、欧州委員会がスペインやギリシャなどにパトリオットミサイルを供与するよう圧力をかけていると報じた。実際、スペインとギリシャはいずれも、欧州の同盟国の中でパトリオットミサイルの在庫を最も多く保有する国の一つに数えられる。

