相次ぐ訪中に…香港紙「日中関係の緩和を意味せず」
香港紙・明報「高市首相に圧力をかける手段」と分析

国会議員らの訪中が相次ぐ中、香港紙は14日、こうした動きが冷え込んだ日中関係の緩和を意味するものではないと分析した。
香港紙・明報は、最近、国会議員や前外相らの訪中が相次いでいることを挙げ、「議員らの相次ぐ訪中は日中関係の新たな兆候ではあるが、両国関係に打開の糸口が生まれた、あるいは関係が緩和したことを意味するものではない」と評価した。
同紙は「中国側から見れば、こうした『見識ある人物』の訪問を受け入れ、メッセージを伝えることは、高市早苗首相に圧力をかける手段となる」と指摘した。
さらに、先月末に中国を訪れた与野党議員らと会談した中国共産党中央対外連絡部の陸慷副部長が、日中関係を巡り、日本は台湾問題について実際の行動を通じ、困難を克服するための条件を整える必要があると明確に伝えたことにも言及した。
これについて明報は「言い換えれば、高市首相が『台湾有事』を巡る発言を撤回しない限り、交渉の余地はないという意味だ」と解釈した。
また、今年7月にフィリピンで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議で、日本側が中国の王毅外相と短時間言葉を交わしたと主張した一方、中国側はこれを否定したことも、日中関係の修復が容易ではないことを示す材料として挙げた。
同紙は「北京の立場からすれば、日本が日中外相の接触を強調するのは、あたかも対話が行われているかのような虚像をつくり出して自らの責任を転嫁し、国内世論や国際社会に対し、日本が対中関係で積極的に動いているとの印象を与え、台湾問題で一線を越えた事実を覆い隠そうとする意図がある」と指摘した。
続けて「中国側はこれを明確に否定した」とし、「台湾を巡る核心的利益の問題では妥協の余地がないというメッセージだ」と述べた。
明報はさらに、中国がこれまで日本企業に対するレアアースの輸出規制を拡大してきたことに加え、日中間の航空便の欠航率上昇や、日本人向け中国入国ビザ手数料の引き上げなどを挙げ、「実際、最近の日中関係には停滞から抜け出す兆しが全く見られない」と分析した。
一方、昨年、高市首相が台湾有事の際の日本の介入可能性に言及して以降、初めて、超党派の国会議員団が先月末に中国を訪れ、陸副部長と会談した。これに続き、今月13日には日中友好議員連盟に所属する議員8人が3日間の日程で北京を訪問した。
訪中団には、高村正大衆院議員を含む自民党の3人、中道改革連合の2人、日本維新の会、国民民主党、日本共産党の各1人が参加し、高村氏が団長を務めた。日中友好議員連盟による訪中は約1年5カ月ぶりである。
日中間の経済交流に向け、これに続く訪中も計画されている。岩屋毅前外相が率いる日本国際貿易促進協会の代表団は、今月27~30日に北京を訪問する方向で調整している。
