日本、インドへ戦闘機を初派遣…トランプ政権下の「米国不安」で防衛協力を拡大
欧州やインドなど同志国との連携強化、中国への抑止力高める狙い
トランプ政権下で高まる安保不安、中国への警戒も背景に…日本と欧州の同志国が連携強化

航空自衛隊が初めてインドに戦闘機を派遣した。ドナルド・トランプ米政権2期目の下で、インド太平洋地域で米国の安全保障関与が弱まることへの懸念が高まる中、同志国との防衛協力を強化する動きとみられる。
11日の朝日新聞によると、航空自衛隊は9~21日に実施される共同訓練に参加するため、インドに初めてF-2戦闘機3機を派遣した。小泉進次郎防衛相は先の記者会見で、今回のインドへの戦闘機派遣について「日本とインドの防衛協力の深化を象徴するものだ」と強調した。
日本は近年、他国との戦闘機の相互往来を拡大している。2025年9月にはF-15戦闘機4機を米国、カナダ、英国、ドイツなどに約2週間の日程で派遣した。航空自衛隊が戦闘機を欧州とカナダに派遣したのは、この時が初めてだった。元防衛省幹部は朝日新聞に「航空自衛隊はこれまで日本の領空を防衛するという意識が強く、海外に出ることに慣れていなかったが、最近になって変化し始めた」と語った。
欧州各国の戦闘機も相次いで日本を訪れている。オランダの戦闘機は3~4月に初めて日本を訪れ、日本、米国、オランダの3か国が初の共同訓練を実施した。フランス空軍も「ラファール」戦闘機4機を9月に日本へ派遣し、15~18日に共同訓練を行う予定だ。

日本と欧州をはじめとする同志国との間で戦闘機の往来が活発化している背景には、トランプ米政権2期目の発足後に高まった、米国を巡る不確実性への懸念がある。同盟国を取引材料のように扱う姿勢や、米・イラン戦争に伴う米軍の兵力・装備の移動により、インド太平洋地域で米軍の戦力に空白が生じるとの懸念が出ている。それに伴い、中国に対する抑止力が弱まるのではないかとの不安も高まっている。
こうした中、日本と同志国との防衛交流・協力を通じて、中国への抑止力を強化する必要があるとの認識が共有されつつあるとの分析もある。防衛省幹部は朝日新聞に「安全保障上の利害を共有する同志国との間で戦闘機を相互に派遣し、関係が緊密であることを示すことが、中国などに対する抑止力につながる」と語った。朝日新聞は「地理的に離れていても、志を同じくする同志国との強い連帯を目に見える形で示す狙いがある」と指摘した。
一方、海上自衛隊の輸送艦「くにさき」は10日、インドネシア・西カリマンタン州に到着した。インドネシアの森林火災の消火活動に参加する予定で、自衛隊が海外で森林火災の消火活動に参加するのは今回が初めてだ。

