「利下げどころか、再び利上げへ」…FRB理事、物価改善なければ引き上げ支持
クックFRB理事「物価リスクは雇用より大きい…必要なら利上げ」
金利据え置きに反対したカシュカリ総裁「緩やかに引き上げ始める時期」

米連邦準備制度理事会(FRB)のリサ・クック理事は5日(現地時間)、インフレが改善しなければ、政策金利の引き上げを支持する用意があると明らかにした。
CNBCなどによると、クック理事は同日、アラスカ州アンカレジで行った講演で、「インフレは依然として高すぎる。現時点では、FRBが担う二つの責務のうち、物価上昇のリスクが雇用安定のリスクを上回っていると考えている」と述べた。
そのうえで、「必要であれば、金利を引き上げる方向で行動する準備ができている」と強調した。
クック理事は、6月のインフレ率が原油価格の下落を受けて鈍化した点は認めたものの、物価上昇率そのものがFRBの目標である2%を上回っている状況では、単月のデータを過度に重視すべきではないと指摘した。
また、7月の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きに賛成した理由について、関税の影響の弱まりやエネルギー価格の下落、人工知能(AI)開発需要などが物価にどのような影響を及ぼすかを見極めるためだったと説明した。
クック理事は、「近いうちに持続的なディスインフレ、つまり物価上昇率の鈍化が確認できなければ、措置を取る用意がある」と述べた。
さらに、「目標を上回るインフレが5年間続けば、高い物価上昇が価格や賃金の決定過程に定着し、解決が難しくなる可能性がある」と警告した。
そのうえで、「通常であれば、FRBは行動に移る前に長く待つこともできる。しかし、現在はそのような余裕を持てる状況ではない」と強調した。

これに先立ち、ミネアポリス連邦準備銀行のニール・カシュカリ総裁も同日、金利を段階的に引き上げるべきだとの考えを示した。
カシュカリ総裁はFRB内でも代表的なタカ派として知られ、先月のFOMCでは金利据え置きに反対し、0.25%ポイントの利上げを主張していた。
カシュカリ総裁はCNBCとのインタビューで、「企業利益は天井を突き抜けるほど伸びている。企業が非常に好調だということだ」と述べた。
続けて、「個人消費も底堅く、労働市場も持ちこたえている。これらを総合したとき、現在の金融政策が特に引き締め的だという証拠がどこにあるのか」と反問した。
そのうえで、「さらに多くのデータが集まる中、今こそ金利を緩やかに引き上げ始める時期だ」と主張した。
カシュカリ総裁は、6月のインフレ率が一部鈍化したにもかかわらず、依然として不安が残るとして、消費者に至るまでのサプライチェーン全体に注目する必要があると述べた。
また、FRBが9月の会合でどのような決定を下すかについては確信できず、今後発表される経済指標が重要になるとの見方を示した。
カシュカリ総裁は、「金利を急激に引き上げるべきだと言っているわけではない」と説明した。
さらに、「現在の金融政策が引き締め的だという証拠を見いだせないという意味であり、インフレを抑えるためには、さらに多くの努力が必要だと考えているということだ」と語った。
そのうえで、「インフレが定着し、後になって金利を急激に引き上げなければならなくなるまで待つより、今のうちに小幅な利上げを始める方がよい」と強調した。
一方、前日にはフィラデルフィア連邦準備銀行のアンナ・ポールソン総裁が、異なる見解を示していた。
ポールソン総裁は、7月の金利据え置きについて「迷うことなく賛成票を投じた」と述べた。
また、CNBCに対し、「現在の金利水準はやや引き締め的だと考えている」としたうえで、追加の経済データを確認する間は金利を据え置く方が望ましいとの考えを示した。
