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2026年9月10日(木) 東京 --

「労働者を称える動画に労働者がいない」ホワイトハウスのAI動画に批判殺到、レイバーデーにまさかの投稿

引用:ホワイトハウスの「X(旧Twitter)」
引用:ホワイトハウスの「X(旧Twitter)」

ホワイトハウスが7日(現地時間)、レイバーデーに合わせてSNSにAI生成動画を投稿し、批判を浴びている。

ホワイトハウスは同日、公式「X(旧Twitter)」アカウントに「今年のレイバーデー、我々は誇り高き『メイド・イン・アメリカ』製品と、それを作る労働者たちを称える」とのメッセージを添えて動画を投稿した。

米国のレイバーデーは、毎年9月の第1月曜日に定められている。

投稿された動画は、自動化された工場でペンが製造される場面から始まる。ペンには「ホワイトハウス(THE WHITE HOUSE)」の文字が刻まれ、その後、ホワイトハウスに届けられる。動画では、米大統領がそのペンを使って「幸せなレイバーデーを」と書く場面も描かれている。

しかし、この投稿に対し、Xユーザーからは不快感を示す声が相次いだ。

動画では、ペンが製造される過程に人の手が一切登場せず、自動化された機械だけが映っていたためだ。さらに、動画自体も明らかにAIで生成されたとみられ、皮肉な内容だとの反応も出た。

あるユーザーは「米国の労働者と製品を称える→AI動画を使用」と、驚きの絵文字を添えて投稿した。別のユーザーは「実際の労働者が一人も登場しない」と指摘した。

また、「実際の人間が一人も登場せず、動画の99%がAIで制作されている。これほど共感性に欠ける動画があるだろうか」と批判する声もあった。さらに、「米国の労働者を称えながら、こんな動画で代替することがどれほど現実的なのか。まるで、労働者が自動化によって職を奪われたことを表現しているようだ」と皮肉る声も上がった。

一方で、「『メイド・イン・アメリカ』の文字が刻まれる瞬間は感動的だった。製造業を米国に戻してくれてありがとう、トランプ大統領」と歓迎する声もあった。

批判の声を意識したのか、ホワイトハウスは3時間後、別の動画を公開した。「靴は違っても、米国を動かす意志は同じだ。米国を動かし続ける人々がいなければ、今日の米国は存在しなかっただろう」とのメッセージを添えた動画で、カウボーイブーツや農作業用の靴、都市部で働く事務職の靴、女性用の靴、工場労働者の安全靴、漁師の長靴、アスリートのスニーカー、軍人の戦闘靴などが次々と映し出され、最後は月面に降り立った宇宙飛行士のブーツで締めくくられていた。

しかし、この動画についてもAIで生成されたものではないかとの見方が広がった。

AIによる雇用減少への懸念、米国内で広がる

ホワイトハウスが投稿した動画に批判が殺到した背景には、AIが企業に広く導入される中、雇用が減少することへの懸念が高まっていることがある。

米国の解雇追跡機関が先月発表した資料によると、米国内の企業が今年1~7月に発表した雇用削減は47万7,033人に上り、このうち約24%に当たる11万2,713人について、企業側がAIを理由として挙げた。

特に、若年層の雇用が大幅に減少したことを示す調査結果もある。米国の給与データを分析した結果によると、AIの影響を受けやすい職種では、22~25歳の雇用が2022年11月から2023年6月にかけて約11%減少した。一方、AIの影響を受けにくい職種では、同じ年齢層の雇用が約10%増加した。経験豊富な労働者では、こうした差はみられなかった。

こうした状況を背景に、大学生や卒業を控えた学生の間で、AIに対する反感が高まっている。

今年5月、アリゾナ大学の卒業式で、元グーグルCEOのエリック・シュミット氏がスピーチの中でAIの普及について言及したところ、学生から野次が飛んだ。

ギャラップとベントリー大学が5月に実施した調査によると、米国人の79%が、今後10年間でAIによって米国の雇用が減少すると回答した。また、ロイター通信とイプソスが昨年、米国の成人4,446人を対象に実施した調査では、71%が、AIによって多くの人が長期にわたって失業する可能性を懸念していると回答した。

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