フィリピン国防相、中国外交官のメモを公開…中国「政治ショーをやめろ」
ソウル安保対話で南シナ海仲裁判断を巡り衝突
フィリピン「威圧・嫌がらせ・攻撃行為」
中国「仲裁手続きを歪曲・悪用」

フィリピンのギルベルト・テオドロ国防相が、韓国で開かれた安全保障会議で南シナ海問題に関する中国外交官のメモを公開し、「威圧と嫌がらせだ」と批判したことに対し、中国政府が「政治ショーと虚偽をやめるべきだ」と反発した。
中国外務省によると、毛寧報道官は9日の定例記者会見で、「フィリピンの一部の人物に対し、政治ショーと虚偽をやめ、中国・フィリピン関係と南シナ海の平和と安定を守るよう求める」と述べた。
毛報道官は「現場の状況については把握していない」としつつも、「フィリピン側が一方的に南シナ海仲裁事件を提起したことは、国連海洋法条約の紛争解決手続きを歪曲し、悪用した行為だ」と主張した。
この発言は、テオドロ国防相がソウル安保対話に出席中、中国側から渡されたメモを公の場で公開したことへの反応だ。
テオドロ国防相は8日、ソウル安保対話の討論に参加していた際、南シナ海を巡る仲裁判断に関する中国側の従来の立場を記したメモを受け取った。
メモには、南シナ海における中国の領有権主張の大部分を認めなかった2016年の常設仲裁裁判所(PCA)の判断について、「違法で無効だ」とする中国側の主張が記されていた。
主催者側によると、在韓中国大使館所属の武官がイベント関係者にメモを渡し、テオドロ国防相に届けるよう依頼したという。
テオドロ国防相は討論の場でメモの一部を直接読み上げたうえで、「中国側の行動は、今回の行事を主催した韓国に対して礼を欠くものだ」と批判した。
さらに「このメモは、中国が国際法を尊重していない姿勢を示している」と主張した。
続けて「中国に必要なのは基本的な礼儀と適切な行動だ」とし、「これこそが実際の威圧、嫌がらせ、そして攻撃的行為だ」と非難した。
これに対し中国側は、フィリピン側の対応を「政治ショー」と批判し、南シナ海を巡る仲裁判断そのものも改めて否定した。
今回の論争は、南シナ海の領有権問題を巡って中国とフィリピンの対立が激化するなかで起きた。
最近の南シナ海では、両国の海警船や軍艦が相次いで対峙・衝突するなど、軍事的緊張が高まっている。
