「プーチンの槍」がNATO目前に…露最新型極超音速ミサイル「オレシニク」、ベラルーシ配備を確認

「プーチンの槍」とも呼ばれるロシアの最新型極超音速中距離ミサイル「オレシニク(Oreshnik)」について、ベラルーシへの具体的な配備状況が明らかになった。ウクライナ国防省情報総局(HUR)のオレフ・イバシェンコ局長は7日(現地時間)、国営通信ウクルインフォルムとのインタビューで「オレシニクで武装したロシア軍第101ミサイル旅団の一部部隊がベラルーシに配備されている」と明らかにした。2025年12月にはベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領がオレシニクの配備を初めて明らかにしたが、今回は実際の運用部隊やその動きの一部まで確認された。
また、イバシェンコ局長はベラルーシが直接参戦する可能性についても言及した。「現時点で、ベラルーシがウクライナとの戦争に直接参戦する準備をしている兆候は確認されていない」と述べた一方、「ベラルーシが国内に、ロシアのシャヘド型攻撃ドローンをウクライナの民間施設や重要インフラへ誘導するための無線信号中継設備の配備を認めたことを懸念している」と述べた。ウクライナメディアは、オレシニクがベラルーシに配備されたことで、ロシアがNATO東部加盟国により近い場所にミサイル発射拠点を確保した点に注目している。
西側諸国が警戒するオレシニクは、ロシアが開発した新型の極超音速中距離弾道ミサイル(IRBM)で、核弾頭と通常弾頭のいずれも搭載できる。「オレシニク」は「ハシバミ」を意味する。1基のミサイルに複数の弾頭を搭載し、それぞれが個別の目標に向かって大気圏へ再突入する方式とされる。
2024年11月21日、ロシアはウクライナ東部ドニプロの軍需産業施設に向け、このミサイルを初めて発射した。その後、複数の弾頭から発せられる明るい光がドニプロに降り注ぎ、着弾と同時に大きな爆発が起きた。オレシニクは最大5,000キロの射程を持つとされ、ロシアから欧州の大半や米西海岸を射程に収めることができる。ロシア側は、オレシニクの複数弾頭がマッハ10に達するため迎撃は不可能だと主張しており、ポーランドの空軍基地には11分、ベルギー・ブリュッセルのNATO本部には17分で到達できるとしている。
ただ、こうしたロシア側の主張について、西側の軍事専門家からはかなり誇張されているとの見方も出ている。まず、オレシニクは完全な新規開発ではなく、RS-26ルベジを基に改良された兵器とされる。また、2026年7月にウクライナ当局がオレシニクの残骸を分析した結果、ロシアとベラルーシ製の部品のみが確認された。こうした部品が自前で調達されたものであれば、精度が低下する可能性も高い。ウクライナ大統領府のウラジスラフ・ブラシウク制裁政策担当は「このミサイルにはロシア製の部品が1,000個以上、ベラルーシ製が約100個含まれている」と説明した。さらに、「大半は2023~2024年に製造されたが、一部は2025年に生産された」と述べた。
