「米国が円防衛に本気を出した」…追加介入とFRB制度活用、次に動くのはウォンか

スコット・ベセント米財務長官が、円を買い支えることによる連鎖的な効果に言及し、韓国のウォンも影響を受ける可能性を示唆した。
ベセント長官は4日(現地時間)、米シー・エヌ・ビー・シーで「円がかなりの弱さを見せれば、他の通貨も後に続くだろう」とし「我々は韓国のウォンの過度な変動を目にしてきた。多くの人は、中国の元が過小評価されていると考えている」と述べた。
ベセント長官の発言は、円安が韓国のウォンをはじめとするアジアの通貨の価値に連鎖的な影響を及ぼしうるという意味に解釈される。特に、円の価値が急落していた時期にウォンの価値も下がり、一部では韓国当局も為替市場に介入したのではないかとの見方が出ているだけに、ベセント長官の発言はさらに注目される。
ベセント長官は「経済史家としての私の観点から見れば、1990年代後半、1997年と1998年のアジア通貨危機は、過度に弱かった円が部分的な原因だった」と述べ「安定した円の価値は、米国だけでなくアジア地域の全体にとって重要だと考える」とも語った。円を買い支えるための追加の介入については「東京と緊密に接触している」としたうえで「我々は、米国経済と米国の納税者に役立ち、世界経済を安定させる方法で、日本を支援するためのどんなことでも行う」と強調した。
ベセント長官はこの日、SNS「X」で「外国・国際通貨当局向けレポ・ファシリティ(FIMAレポ・ファシリティ)は重要なセーフティーネットであり、今後数カ月以内にこの規模が拡大することを促したい」と明らかにした。片山さつき財務相が3日の大臣談話で、日米が協調して円買い介入を実施したことを明らかにし「日本は将来的に、米国連邦準備制度の『外国・国際通貨当局向けレポ・ファシリティ』の活用を予定している」と述べたことへの補足だ。
FRBのFIMAレポ・ファシリティとは、新型コロナウイルスへの対応のため2020年3月に導入された制度で、危機の状況で外国の中央銀行にドルの流動性を緊急に供給するためにつくられた。2021年7月に常設の制度に移行した。この制度により、日本は米国債を直接売却することなく、ドル建ての流動性を確保できる。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は「2020年のドル不足の事態に対応するために設けられたが、これまでほとんど活用されてこなかったFRBの安全装置が、当初の設計の目的とは全く異なる、日本の円を防衛するための資金の支援に動員されている」と分析した。
