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2026年8月21日(金) 東京 --

「自称・関税王」トランプ、違法判決を受けても関税を復活させる執念

引用:depositphotos
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米国のドナルド・トランプ大統領は、自らを「関税王」と呼び、最も好きな言葉も「関税」だと語る。新自由主義が衰退し「各自が生き残りを図る」姿勢が世界の貿易秩序の中核の基調として定着した今、トランプ政権の後に民主党の政権になっても、関税を重視する路線は続く見通しだ。時代遅れの政策だという批判のなかでも、米国が関税万能主義を貫く背景を探り、厳しい関税の圧力に直面した韓国の経済安全保障の対応の戦略を模索する。
米国は建国の初期、関税だけで連邦政府を運営した。1789年に初の関税法が制定されてから、1913年に所得税が常設化されるまでの137年間、関税が国家の歳入の大部分を占めていた。長期にわたって関税に依存した経験は、米国が関税を戦略的に活用する基盤となった。トランプ大統領は、かつて歳入を確保する手段だった関税を、今日では国家戦略の中核の道具として積極的に活用している。

トランプ政権は関税政策を通じて、製造業のリショアリング(海外に移転した企業の本国への回帰)を引き出し、自国の経済の強化を目指す。バイデン政権が企業への補助金で国内の投資を奨励したのに対し、トランプ政権は高い関税で米国内での生産を強いている。関税を通じて米国の製造業を活性化し、雇用を守る一方で、歳入の拡大により経済が成長するというのが、トランプ大統領の主張だ。

関税政策は経済の戦略であるだけでなく、政治的な計算も込められている。米国の現代の政治史で、大統領を輩出した与党は、中間選挙では主に敗北してきた。2002年、2001年の米同時多発テロを受けた国家的な危機の克服のため、共和党に超党派の支持が集中した時を除けば、中間選挙では政権を審判する世論が強まってきたからだ。

現在、下院は共和党が218議席、民主党が212議席で、与党が辛うじて過半数を占める。歴代の中間選挙で与党が失った下院の議席は平均12%で、今年、共和党が25議席以下の減少にとどまれば、トランプ大統領は「善戦」したことになる。しかし、イラン戦争などへの反発の世論により、上院まで民主党が占める可能性があるとの見方も少なくない。

こうしたなか、トランプ大統領が中間選挙での勝利のために関税を活用しているとの分析が出ている。特に、激戦州であるラストベルト(衰退した工業地帯)では「関税を通じて米国の製造業と雇用をよみがえらせた」という主張が、工業地帯の労働者を中心とする有権者の支持につながると、トランプ大統領側は期待している。

民主党が政権を握っても、関税政策は続く可能性が高い。特に中国を狙った「先端技術の関税」は、維持される可能性が事実上100%だとみてよい。将来の中核の産業で中国をけん制することは、共和党と民主党に共通する目標だからだ。例えば、前のバイデン政権は、トランプ大統領の1期目に課された対中国の関税率25%を維持しただけでなく、中国製の電気自動車や太陽光パネル、戦略物資に対する追加の関税を課し、中国をけん制する政策を継承した。

トランプ大統領の2期目に、昨年4月に国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づいて課された関税は、今年2月に最高裁によって無効とされた。トランプ大統領は直ちに通商法122条を根拠に、すべての国に150日間、10%の臨時の関税を課した。臨時の関税の期間が終わるとすぐ、先月24日、通商法301条の調査の結果に基づく10〜12.5%の関税を60カ国に課した。

不公正な貿易を規制する301条の調査に基づく関税は、強制労働に関するものだけが課されており、過剰生産の関税が残っている。

EUをはじめ、ブラジル、オーストラリア、中国などほとんどの国が、米国の強制労働の関税を「政治的な乱用」だと批判している。しかし、トランプ大統領は、1930年に制定され100年近くたつ関税法338条を根拠に、カナダに50%の高い関税を課すなど、報復の措置もためらわなかった。

南米の代表的な左派の政権であるブラジルも、別の通商法301条の調査の結果に基づき、25%の関税が課された。このように、米国の関税政策は、経済的な目的だけでなく、政治的・外交的な圧力の手段としても活用されている。

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