「トランプ投稿」で市場は動くのに…Truth Social訪問者36%減、運営会社にも逆風

ドナルド・トランプ米大統領が積極的に利用しているソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」の訪問者数が今夏、急激に減少したことが明らかになった。
10日(現地時間)、ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、トランプ大統領の政策発表や発言がメディアの大きな関心を集めているにもかかわらず、トゥルース・ソーシャルの訪問者数は6月と7月に2桁の減少となった。トランプ大統領は2022年にこのプラットフォームを共同設立し、これまで積極的に利用してきた。
ウェブトラフィック分析会社のシミラーウェブの推計によると、先月のトゥルース・ソーシャルの月間訪問者数は前年同月比で約36%減少した。特に6月は減少幅が大きかった。一方、Xやスレッズなど、より規模の大きい他のソーシャルメディアでは、同じ期間に訪問者数が増加した。
数値で見ると、減少傾向はさらに顕著だ。NYTによると、昨年1~7月のトゥルース・ソーシャルの月平均訪問者数は2,800万人だったが、今年同期は2,500万人に減少した。
ニュースレター「theRighting」の発行人、ポルスキン氏は、この傾向に驚きを示した。同氏は「数年にわたりトゥルース・ソーシャルのトラフィックの推移を追ってきたが、急激な落ち込みに本当に驚いた」と述べた。続けて、「トランプ氏がトゥルース・ソーシャルを拡声器としてどれほど多用しているかを考えれば、トラフィックは急増しているはずなのだが」と語った。
トラフィックの減少は、親会社のトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループにとっても負担となっている。同社は2024年3月の上場以来、四半期ごとに損失を計上し続けている。6月30日に終了した4~6月期には、2億3,810万ドル(約380億円)の純損失を計上したと発表した。
損失の主な原因は、暗号資産の価値下落だ。同社は約1年前、ビットコイン価格の上昇を見込んで20億ドル(約3,200億円)以上をビットコインに投資した。しかし、この1年でビットコイン価格が大きく下落し、投資資産の評価額も減少した。ビットコインの価値は年初から25%以上下落している。
先月、同社は新たな有料サービスも開始した。ウォール街のトレーダーが、トランプ大統領によるトゥルース・ソーシャルへの投稿を即座に確認できるサービスだ。契約企業は、株式など主要資産の取引で有利な情報を得られるとの見方が出ている。同社は企業に対し、利用料として月額最大10万ドル(約1,600万円)を請求している。
投資調査会社ファンドストラットの分析によると、トランプ大統領のトゥルース・ソーシャルへの投稿は、実際の市場変動に大きな影響を及ぼしていたことが分かった。トランプ大統領のホワイトハウス復帰後、S&P500種株価指数が最も上昇した5日と最も下落した5日は、いずれも同氏が投稿したタイミングと重なっていたという。
ファンドストラットの経済ストラテジスト、シン氏は「1980年以来、株式市場の上昇率が最も高かった5日と下落率が最も大きかった5日に、大統領が直接影響を及ぼした例は今回が初めてだ」と述べた。このうち4日は、トランプ大統領がトゥルース・ソーシャルに投稿したイラン戦争や関税に関する内容が、市場の動きを左右したことが分かった。
トランプ大統領は同社で正式な役職に就いていないが、長男のドナルド・トランプ・ジュニアが取締役を務めている。トランプ・ジュニアは、大統領が所有する約1億1,500万株を管理する信託の監督も担っている。
同社は業績改善に向けた複数の計画も進めている。その一つが核融合エネルギー企業TAEテクノロジーズとの合併で、両社は合併が年内に完了する見通しだとしている。

