「靖国“遠隔参拝”は政治パフォーマンス?」東大名誉教授が高市首相を批判、遥拝に込められた歴史とは

「天皇が直接参拝する臨時大祭は、日本軍の士気を高め、国民的な一体感を醸成する行事であり、遥拝(ようはい・遠くから拝むこと)はその一部だった」
高市早苗首相が韓国の光復節であり、日本の終戦記念日でもある先月15日、靖国神社に向かって遠くから拝礼した行為について、東京大学の高橋哲哉名誉教授が「政治的パフォーマンス」だと指摘した。
高橋教授は6日に掲載された朝日新聞のインタビューで、遥拝は過去の太平洋戦争などで戦死した人々を靖国神社に合祀する「臨時大祭」などが行われた際、天皇の参拝時間に合わせて軍主導で行われていた儀式だと説明した。さらに「遥拝の儀式が行われる際には、朝鮮半島や台湾などの植民地の住民にも黙とうが求められた」とし、「外交問題などとは別に、政教分離という憲法の原則に基づき、日本が戦争の歴史にどう向き合うのかを問う問題でもある」と述べ、高市首相の「遠隔参拝」を批判した。
有力政治家だった頃から靖国神社を定期的に参拝し、首相就任時にも参拝する意向を示していた高市首相は、外交摩擦や国内の反発などを懸念し、「迂回策」として遥拝を選んだ。これについて高橋教授は、政教分離を明記した日本国憲法に抵触する可能性があると指摘した。
一方、右翼団体である一水会の青年局は先月26日、高市首相の靖国神社への遥拝について、「適当にお茶を濁そうとする中途半端な対応だ」と抗議文を送り、不満を示した。
朝日新聞によると、高市首相が靖国神社への遥拝を計画していたことを事前に知っていた周囲の人物は、ごく一部だったという。
