国旗損壊処罰法が施行、15日の終戦の日が最初の試金石に
高市首相、靖国神社参拝を見送り

敗戦から81年となる終戦の日を2日後に控えた13日、自国の国旗を損壊した場合に処罰する「国旗損壊処罰法」が施行された。表現の自由を侵害するとの懸念が続く中、施行直後に迎える終戦の日(8月15日)が、新法の最初の試金石になる見通しだ。
時事通信社などによると、13日に施行された国旗損壊処罰法は「著しい不快感または嫌悪感を生じさせる方法」で公然と日本国旗を損壊する行為を禁じているという。ただ、どのような行為が「著しい不快感または嫌悪感」を生じさせるのか、その基準が明確ではないとの指摘が出ている。
まず焦点となるのが15日だ。終戦の日に合わせ、日本各地では反戦・反体制デモが予定されている。警察内部では、新法への抗議として一部の参加者が意図的に日の丸を損壊するなど、法執行を試す行動に出る可能性も懸念されていると同通信は伝えた。
警察は法の運用を前に慎重な姿勢を示している。警察庁は法案成立後の7月24日、全国の警察本部に通達を出し、違法性の有無を組織的に検討した上で、検察と緊密に協議するよう求めた。特に逮捕については、その理由や必要性、証拠などを慎重に検討し、「犯罪事実と犯人性が明白な場合」に限定するよう重ねて強調した。
法曹界からは、実際に起訴に至れば違憲性を巡る議論が本格化する可能性があるとの指摘も出ている。東京地検特捜部の元主任検事、前田恒彦氏はYahoo! JAPANのコメント欄で、検察がこの法律を適用して起訴した場合、表現の自由や内心の自由、財産権を侵害する違憲な規定だとの主張が提起され、最高裁まで争われる可能性があるとの見方を示した。米国最高裁が国旗を燃やす行為を表現の自由として保護した判例があることから、日本でも法律そのものを違憲にする判断や、個人が所有する国旗を損壊した場合に限って違憲にする判断が示される可能性も排除できないという。
こうした中、高市早苗首相は今年の終戦の日に靖国神社への参拝を見送る見通しだ。高市首相は閣僚時代、靖国神社への参拝を続けてきた代表的な保守政治家として知られる。日韓関係をはじめ、周辺国との外交関係に配慮した判断とみられる。

