「ロシア30万人追加動員はでたらめだ」プーチン氏、ゼレンスキー氏の主張に激怒

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、ウクライナ側が主張しているロシアの大規模追加動員について「でたらめだ」と一蹴した。
プーチン大統領は1日(現地時間)、キルギスの首都ビシュケクで開かれた上海協力機構(SCO)首脳会議後の記者会見で、この問題に関する質問が終わる前に遮るようにして、「まったくのでたらめだ。ロシアに対する情報攻撃だ」と述べた。
これに先立ち、クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官も先月25日、ロシアメディアRTVIとのインタビューで、「すべてウクライナ当局が流したもので、メディアに意図的に植え付けられた偽情報にすぎない」と反論していた。
一方、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は先月、現地記者団との懇談会で、「ロシアは今年に入って26万7,000人の兵力を失い、そのうち約15万5,000人がこれまでに死亡した」と主張した。
さらに、「9月の総選挙後に30万人を追加動員する計画を立てている。年末までにドネツク占領を完了するよう将軍らに指示した」と述べた。
その上で、「選挙後、彼らが大規模動員に踏み切ると確信している。ただし主要都市ではそうしたことは起きないだろう」と語った。
ゼレンスキー大統領の主張は、世論への影響を考慮して選挙後に動員令が出される一方、モスクワやサンクトペテルブルクなどの大都市では強制徴兵が行われないとの見方に基づくものだ。
こうした大都市にはロシアの富裕層やエリート層の子どもたちが多く暮らしており、仮に大規模な徴兵が行われれば、プーチン政権の支持基盤そのものが揺らぐ可能性があるためだ。
その後、ゼレンスキー大統領の発言はウクライナや欧米メディアで大きく報じられ、ロシアが実際に追加動員に踏み切るのかを巡ってさまざまな見方が出ている。
プーチン大統領が追加動員を巡る主張に敏感に反応する背景には、過去の苦い経験があるとみられる。
2022年9月、プーチン大統領は第2次世界大戦後初めてとなる30万人規模の部分動員令を発令した。
これによりロシア全土に大きな衝撃が広がり、反対デモが発生したほか、若い男性が大量に国外へ脱出する事態となった。
こうした経験から、ロシア政府はその後、追加動員の実施を極めて慎重に避けてきた。
また、プーチン大統領は同じ記者会見で、ウクライナのエネルギー施設に対する大規模な報復攻撃を指示したことも明らかにした。
プーチン氏は、「多数のウクライナ製ドローンがモスクワやサンクトペテルブルク周辺の防空網を突破し、製油施設3カ所を攻撃しようとしたとの報告を受けた」と説明した。
その上で、「彼らがわれわれの施設を攻撃した以上、われわれも必ず対応する」と述べ、報復攻撃を正当化した。

