「上半期1回→9月は連続訪問」習近平氏、米中首脳会談前に外交姿勢を一変
米中首脳会談を前に外交攻勢を強化
SCO、エジプト、BRICSと「連続訪問」 同盟国との関係を損なうトランプ氏の弱点を突く 米国主導の国際秩序に警戒を示す可能性も

今月24日(現地時間)に米ワシントンで開かれる米中首脳会談を前に、中国の習近平国家主席は最近、活発な外交活動を展開している。
習主席は8月30日から9月1日までキルギスで開かれた上海協力機構(SCO)首脳会議に出席した後、9月2日から3日までエジプトを国賓訪問した。続いて、11日にインドで開かれるBRICS首脳会議にも出席する予定だ。
習主席のこうした「連続訪問」は、海外訪問が1度にとどまった今年上半期とは対照的だ。習主席の上半期の海外訪問は、6月に7年ぶりに訪れた北朝鮮だけだった。一方、北京ではドナルド・トランプ米大統領をはじめ、20人を超える各国首脳を迎え入れた。
これまで海外訪問を控えていた習主席が、ここにきて相次いで外国を訪問している背景には、「世紀の交渉」を前に、訪米までにできるだけ多くの国との関係を強化しておこうとする戦略があるのではないかとの見方が出ている。
また、イランとの軍事衝突によって米国の国際的な地位が揺らぐ中、中国にとっては外交攻勢を強める好機だと判断したとの分析もある。トランプ大統領の場当たり的な対応とは対照的に、国際社会から信頼される指導者としての存在感を高めたい狙いがあるとみられる。
コロンビア大学のジュリアン・ゲビッツ上級研究員は、「習主席は、米国が多くの同盟国との関係を失いつつある中、中国が世界各国に多くの協力パートナーを持っていることを示す機会を模索している」と分析した。
新興国などで構成されるBRICSの首脳会議への出席も、訪米を前に国際社会との接触をできるだけ増やそうとする動きとみられている。習主席のインド訪問は2019年以来7年ぶりとなり、今回の訪問を機に、国境問題などを背景に冷え込んでいた中印関係も改善に向かうことが期待されている。
特に、今年のBRICS首脳会議は、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの既存5か国に加え、エチオピア、イラン、エジプト、インドネシア、アラブ首長国連邦(UAE)などが加わり、規模が拡大した。ロシアとイランも参加することから、先のキルギスでのSCO首脳会議と同様に、米国主導の国際秩序を警戒する姿勢が示される可能性も指摘されている。
これに先立ち、SCOでは中国とロシアの首脳が並んで米国をけん制するかのように「多極化」を訴え、外交的な結束を誇示した。
香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは8日付の社説で、「習主席の外交攻勢は、ユーラシアから中東、アフリカにかけて、米国第一主義に対抗する多極的な世界秩序を促すだろう」と指摘した。
