トランプ氏、イラン非核化を見送りも ホルムズ海峡再開を優先か
WSJ「イラン非核化を見送る可能性も」

イランとの終戦交渉が難航する中、米国のドナルド・トランプ大統領が、ひとまずホルムズ海峡の問題さえ解決できれば「勝利宣言」を行い、戦争から手を引く可能性があるとの見方が出ている。関係者らは、トランプ大統領が11月の中間選挙を前に、イランの非核化を巡る合意を見送る可能性もあるとみている。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は9日(現地時間)、関係者の話として、トランプ大統領がここ数週間、ホルムズ海峡の全面的な再開を条件に勝利を宣言するための地ならしを進めてきたと報じた。トランプ大統領は7日、SNSの「トゥルース・ソーシャル」で、「トランプ大統領はイラン戦争に勝利した」と題する軍事専門誌のコラムへのリンクを共有した。
WSJは、トランプ大統領が当初、イランとの終戦交渉で非核化問題も併せて解決しようとしていたが、実現は困難だと判断し、ホルムズ海峡の再開を優先する方向に軸足を移した主張した。関係者によると、トランプ大統領は非公開の場で一部の高官に対し、海峡問題さえ解決すれば、非核化を巡る交渉を打ち切る可能性があるとの考えを示唆したという。
トランプ大統領がホルムズ海峡の問題を優先するもう一つの理由は、中間選挙が迫る中、有権者が敏感に反応するガソリン価格や物価を最優先で引き下げるためだ。3日から米国と終戦了解覚書(MOU)の復活を巡る交渉を始めたとされるイランは8日、米国に対し、戦争被害の賠償やイラン周辺からの米軍撤退など、MOUよりも厳しい内容を盛り込んだ6項目の要求を突きつけた。イラン側は、米国がこれらの要求を受け入れなければホルムズ海峡を再開放する議論はできないと主張した。
これに対しトランプ大統領は9日、米メディアのアクシオスとのインタビューで、イランへの対応について「我々は控えめな対応をとっている」と述べた。さらに「我々は彼らと部分的に交渉しているだけだ」とし、「深刻なインフレに苦しみ、資金もないイランの状況を見ているだけだ」と語った。


