トランプ氏、イラン暗殺脅威で「おとり」の専用機 滞在先や宿泊階まで把握か
2024年の暗殺未遂2件はイランとは無関係

トランプ大統領が、イラン側からの暗殺脅威に関する情報を把握した上で、スタッフや記者団が搭乗した大統領専用機を「おとり」にして、トランプ大統領自身は別の航空機に乗り換えていたという論争が広がる中、当時イラン側がトランプ大統領の具体的な位置を把握していたという米国発の報道が出た。
情報当局は当時、トランプ大統領が極秘裏に輸送機で移動し身を隠さなければならないほど、暗殺の脅威レベルが高いと判断していたということだ。
11日(現地時間)、米紙ニューヨーク・タイムズは米当局者2人の話を引用し、「当局はエアフォースワンを狙った地対空ミサイル攻撃に関する具体的な脅威があった事実を把握していた」と伝えた。
トルコのアンカラで開催された北大西洋条約機構首脳会議の会場周辺では、実際に肩撃ち式ミサイルを所持した人物が目撃されていたという。
当局者らはさらに、「『イラン人たち』はトランプ大統領がアンカラのどこに滞在しているのか、さらには何階に宿泊しているのかまで具体的に知っていた」と強調した。ただし、「イラン人たち」が正確に何を意味するのかについては説明していない。
同紙は、「当局はこの情報が十分に信憑性があると判断し、それに伴い、トランプ大統領をトルコから無事に脱出させるための異例の『身代わり航空機』作戦を展開した」と報じている。
これに先立ち、トランプ大統領は2024年7月、ペンシルベニア州バトラーでの大統領選の遊説中に狙撃されたが、銃弾が耳をかすめたことで一命を取り留めた。同年9月には、フロリダ州のゴルフ場周辺でトランプ氏を狙って待ち伏せしていた暗殺未遂犯が逮捕されている。
ただし、これら2件の暗殺未遂事件はイランとは無関係であることが確認された。
トランプ大統領は先月7〜8日にアンカラで開かれた同首脳会議に出席する際、カタールから寄贈された新型のボーイング747-8型専用機を利用したが、帰国する際にはイランの暗殺脅威を理由に旧型のエアフォースワン「VC-25A」に乗り換えた。
しかし、実際にはエアフォースワンに搭乗した直後、機内食運搬用のケータリングトラックを使って空軍の「C-32A」輸送機に乗り換えていた事実が、約1カ月後の10日に米紙ワシントン・ポストの報道によって確認された。
C-32Aは米国の政府高官の輸送に使われる軍用機であり、大統領の利用も可能な機体だが、この日はトランプ大統領が搭乗したにもかかわらず、航空管制用のコールサインを「AF1(エアフォースワン)」に変更せず英国まで飛行した。
その代わり、米ホワイトハウスのスタッフと記者団が搭乗したエアフォースワンの機体がAF1のコールサインをそのまま使用して英国まで飛行した。同紙は「エアフォースワンは結果的におとりとなった。記者や職員らは大統領が乗っていると信じ込んでいた」と指摘している。

