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2026年9月10日(木) 東京 --

「戦争を終わらせるか国民に問え」イラン前大統領が異例の提案、強硬派は「危険な発言」と猛反発

引用:CENTCOM
引用:米中央軍

イランのハサン・ロウハーニー前大統領が、終戦の是非を国民に問う案を直接提案し、波紋が広がっている。

英紙テレグラフが8日(現地時間)報じたところによると、ロウハーニー前大統領は最近のある行事で「国家目標の枠組みをまず明確に定め、それを国民に示すことが何より重要だ」と述べたという。

続けて「国民が受け入れるのであれば、喜んで戦争を続ければよい。そうでないのであれば、われわれがそれを受け入れない理由があるのか」と語った。

事実上、国民の多数が望むのであれば戦争を終結させるべきであり、終戦の是非を国民の意思に委ねるため、国民投票を実施すべきだとの主張と受け止められている。

ロウハーニー前大統領は、戦争被害から復興し、若者や投資家に希望を与えるためには、大多数の国民の意思に従い「名誉ある形で」戦争を終わらせるべきだと訴えた。

さらに「今マイクを握って騒ぎ立てているごく一部の人々が、イラン全体の民意を代弁しているわけではない」と述べ、戦争継続を主張する強硬派を批判した。

ロウハーニー前大統領は2013~2021年にイラン大統領を務め、イラン核合意の成立に中心的な役割を果たした。イランの穏健・現実派を代表する政治家の一人とされる。

2018年、当時のドナルド・トランプ米大統領が核合意から一方的に離脱し、合意が事実上無力化されて以降、イラン国内の強硬派から批判を受けてきた。

イラン経済、どれほど深刻なのか

イランは米国・イスラエルとの戦争が6カ月に及び、原油の輸出ルートが遮断されたことで深刻な経済難に陥っている。イランのオイルマネーを枯渇させることを狙った米国の海上封鎖作戦が、最近になって効果を上げているとの分析もある。

イラン経済は原油輸出に依存していると言っても過言ではない。国家予算の約3分の1が原油販売による収入で賄われている。イスラム革命防衛隊(IRGC)をはじめとする軍の財政も原油収入に依存している。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は7日、海運データ会社Kpler(ケプラー)の情報として「7月に米国が海上封鎖を再開して以降、封鎖線を越えて国外へ輸出されたイラン産原油は皆無だ」と伝えた。

実際、イランは先月、ペルシア湾内の船舶に1日当たり25万5,000バレルの原油を新たに積み込んだが、この原油は封鎖線を越えられないまま海上に滞留している。6月に米国と終戦に関する了解覚書(MOU)を締結し、海上封鎖が一時的に解除された際に封鎖線の外へ搬出しておいた原油もあるが、現在はほぼ底を突いている。

Kplerは「イランは事前に積み込んでおいた原油を1日約100万バレルのペースで中国などに販売している」とし、「しかし、来月半ばごろにはこの原油も底を突くだろう」と推定した。

イランが販売した原油の代金を受け取ることも容易ではないとみられる。米国が「経済的孤立作戦」によりイランへの強力な圧力をかける方針を表明し、イランと取引する機関や政府にも二次制裁を科すと警告しているためだ。

こうした状況により、イラン経済は事実上、立ち行かなくなる寸前まで追い込まれている。イランの通貨リアルの価値は過去最悪の水準まで暴落し、輸入品価格の上昇に伴い、インフレ率は3桁に達するほど深刻化している。

WSJは「イランの公式インフレ率は80%を超えているが、国民の実感はさらに深刻だとの声が出ている」と伝えた。

強硬派「危険な発言」と即座に反発

ロウハーニー前大統領の発言を受け、強硬派は直ちに反発した。

強硬派寄りのファルス通信は「ロウハーニー前大統領の発言は、単なる無知から出たものではない」とし、「決して看過できない危険な発言だ」と批判した。

ロウハーニー前大統領は、イラン国民が直面する深刻な経済難や若者の将来を懸念し、戦争を「名誉ある形で」終わらせるべきだと主張したが、強硬派はむしろ米国への報復で応じるとの見方が出ている。

引用:ニューシス
引用:ニューシス

欧州外交評議会(ECFR)のイラン専門家エリー・ゲランマイエ氏はWSJに「米国の制裁は一般のイラン家庭に相当な影響を及ぼすだろうが、それによってイランが交渉の場で屈服するかについては懐疑的だ」とし、「イラン政権はむしろ抵抗する可能性の方が高い」と述べた。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ハマド・フセイン氏は「多くは、イラン政権が軍事的・地政学的目標を達成するために、どの程度の経済的苦痛を受け入れる用意があるのかにかかっている」と分析した。

一方、イランでは憲法に基づき、議会の議決と最高指導者の承認を経れば、重要な立法や国家の重大事項、憲法改正について国民投票を実施することができる。

実際、1979年のイスラム共和国体制樹立の過程では2度の国民投票が実施され、1989年にも最高指導者の権限調整などを盛り込んだ憲法改正案を巡り、国民投票が行われた。

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