「15兆円→53兆円」中東で仮想通貨取引が3倍超 戦争で資金はなぜビットコインへ?
ビットコイン政策研究所(BPI)の報告書
「イラン戦争が代替資産の需要を高めた」

米国とイランの戦争が続くなか、中東・北アフリカ地域の暗号資産(仮想通貨)の取引の規模が3年余りで3倍以上に増えた。戦争や通貨の価値の下落に備え、資金がビットコインとステーブルコインに流れ込んだとの分析だ。
8日(現地時間)、ディクリプトが引用したビットコイン政策研究所(BPI)の最新の報告書によると、中東・北アフリカ(MENA)の年間のブロックチェーンの取引額は2025〜2026年で3,500億ドル(約53兆6,300億円)に上る。2022年の約1,000億ドル(約15兆3,200億円)と比べ、3倍以上に増えた。
研究所は、イラン戦争が代替資産への需要をさらに高めたと分析した。
BPI研究チームは「地域の紛争は通常、資本の流出を加速させるが、イランの紛争では異なる様相が現れた」とし「資金が地域の外へ出ていく代わりに、デジタル資産へ移る割合が増えた」と説明した。
特に、経済や地政学上の不確実性に備える手段として、ビットコインの役割が大きくなったとの見方だ。
BPI研究チームは「原油価格の上昇やインフレ、金利上昇など、戦争による経済的な打撃から資産を守ろうとする需要がビットコインへ移った」とし「従来の金融市場と違って24時間取引できる点も影響した」と評価した。
通貨の価値の下落も需要を押し上げた。エジプトやトルコ、レバノン、イランなどで自国通貨の価値が下がると、ビットコインとドルに連動するステーブルコインの需要が増えたという説明だ。
BPI研究チームは「制裁や紛争、通貨の価値の下落に直面する国では、暗号資産が既存の金融の網を通さずに資産を守ったり移したりする手段として使われた」と分析した。
