ウクライナ、ロシアに過去最大のドローン攻撃 822機を迎撃、物流拠点も標的に
ウクライナ、モスクワの物流網を空爆ロシアはキーウの防衛産業施設などを爆撃ゼレンスキー大統領、迎撃装備の支援訴え

ウクライナがロシアの主要物流拠点を狙い、開戦以来最大規模の長距離ドローン(無人機)攻撃を実施した。ロシア軍も弾道ミサイルによる対抗攻撃に乗り出し、両国で甚大な人的・物的被害が相次いでいる。
16日(現地時間)のAFP通信などによると、ウクライナ軍は前夜から同日の未明にかけて、ロシアの首都モスクワ一帯に大規模なドローン攻撃を行ったという。ロシア国防省は、ウクライナのドローン計822機を迎撃したと発表した。これまで最多だった660機を上回り、過去最大規模となった。
今回の空爆により、ロシア・モスクワ州ラメンスコエでは住宅にドローンが墜落し、83歳の男性が死亡した。南部ロストフ州でも住宅地が攻撃を受け、5人が死亡した。ロシア最大の電子商取引プラットフォームであるワイルドベリーズのポドリスクにある大型物流倉庫でも、攻撃直後に巨大な煙が立ち上り、火災が発生した。ウクライナ軍は、同社がロシア軍需物資の流通に関与しているとみて、最近、集中的に攻撃対象にしてきた。
ロシアも直ちに大規模な報復空爆を行った。ウクライナの首都キーウでは、長距離巡航ミサイル「フラミンゴ」の部品生産施設やファイア・ポイント社が所有する「キエフ111」工業施設など、防衛産業の主要拠点が集中的な攻撃を受けた。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の出身地クルィヴィーイ・リーフでも、同国最大の鉄鋼企業アルセロール・ミッタルの事業所が爆撃を受けて炎上し、この地域だけで2人が死亡、14人が負傷した。
ゼレンスキー大統領はSNSの「X(旧Twitter)」で、ロシアがこの1週間にドローン1,550機、誘導爆弾1,560発、ミサイル62発を使用し、防空網が限界に達していると訴えた。その上で欧州に対し、「迎撃装備を倉庫に眠らせておかず、直ちに支援してほしい」と呼びかけた。


