9.11から25年、NY市長の追悼式出席巡り遺族間で論争

米国同時多発テロから25年を迎え、ニューヨーク市初のイスラム教徒の市長であるゾーラン・マムダニ氏が、毎年恒例の追悼式に出席するかどうかを巡り、遺族の間で賛否が分かれている。
9日(現地時間)のCNNによると、毎年国立9月11日記念館・博物館で2,977人の犠牲者の名前を読み上げる追悼式に歴代ニューヨーク市長は一度も欠席したことがないという。
しかし今年は、民主社会主義者のマムダニ市長の出席を巡り、一部の遺族や政界から反発が出ている。彼らは同市長がパレスチナの権利を支持し、イスラエル政府を批判してきた点などを問題視し、米同時多発テロの追悼式への出席は不適切だと主張している。
実際、妻のグレース・キャサリン・ガランテさんを亡くしたジョバンニ・ガランテさんらが始めた市長の出席禁止を求めるオンライン署名には、約8万人が賛同した。ただCNNは、このうち米同時多発テロの遺族が何人含まれているかは確認できなかったと伝えた。
同テロで息子Kris Robert Hughesさんを失ったRobert HughesさんはCNNのインタビューで、マムダニ市長が論争を楽しんでいるように感じるとし、「彼が来ると考えるだけで不快な気持ちになる。もし出席すれば、多くの人が追悼式に足を運ばないかもしれない」と懸念を示した。妻のElaine Hughesさんも、抗議活動などによるストレスが遺族に悪影響を及ぼすのではないかと懸念を口にした。
一方、消防士だった父を失ったLiz Millerさんは「25年がたった今こそ、互いを受け入れ、団結することが切実に求められている」とし、マムダニ市長はテロリストではないと強調した。また、テロの首謀者とされるハリド・シェイク・モハメド被告の裁判など、いまだ解決されていない問題が山積していると指摘し、過度な政治的攻撃がかえって遺族の傷を深めているとの考えを示した。
ペンシルベニアに墜落したユナイテッド航空93便の搭乗客Rich Guadagnoさんの恋人Dickey LaPentaさんも、イスラム教徒に対する偏見や、彼らをスケープゴートにすることをやめるべきだと訴えた。
こうした論争が広がる中、市長室は「事件当時は9歳で、生粋のニューヨーカーである市長として、この厳粛な日にニューヨークの市民が一つになれるよう力を尽くす」とし、「街を分断する不毛な議論に惑わされることはない」との声明を発表した。

