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2026年9月9日(水) 東京 --

中国国有企業、ロシアに「ドローン核心原料」を極秘供給…軍需支援の実態を初確認

ロシア軍需供給網への関与示す「初の証拠」、米中首脳会談への影響にも注目

引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ
引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ

中国の国有企業が、ロシアの自爆型ドローンの製造に欠かせない重要な原料を密かに供給していたことが明らかになった。

米政治専門メディアのポリティコによると、同メディアが入手したロシア企業の内部出荷文書には、中国国有の化学繊維メーカー、吉林化学繊維集団(Jilin Chemical Fiber Group)が2026年初め、ロシア国営原子力企業ロスアトム傘下の企業に、炭素繊維の原料となる化学物質約46トンを輸出したことが記されている。

この物質は、ロシアの自爆型ドローンの主要部品に使われる炭素繊維の原料であることが確認された。

中国企業は出荷の際、輸出品をナイロンやポリエステルなどの民生用合成繊維に適用される税関コードで申告し、西側諸国の対ロシア制裁網を巧妙に回避したとみられている。

ポリティコが入手した文書は、ウクライナ安全保障協力センター(USCC)が最初に入手した後、米英の情報当局に共有されたものだ。文書に登場する化学企業が中国の国有企業であることから、中国国有企業がロシアのドローン製造に使われる原料を直接供給していたことを示す初めての証拠と評価されている。

ロシアは2022年2月にウクライナへの全面侵攻を開始して以降、西側諸国をはじめとする国際社会から大規模な制裁を受け続けてきた。それにもかかわらず4年以上にわたり戦争を継続できている背景には、戦争の継続に欠かせない兵器製造用の複合素材を供給する中国などの存在があることが、改めて浮き彫りになった形だ。

中国が2026年初めにロシアへ供給した炭素繊維の原料となる化学物質46トンは、最大約1,300機分の自爆型ドローンに使われる炭素繊維を生産できる量とされる。

米中首脳会談への影響は

今回の文書が明らかになったことで、9月末にワシントンで予定されている米中首脳会談に影響を及ぼす可能性があるとの見方が出ている。

一部では、ドナルド・トランプ米大統領が習近平国家主席に対し、ロシアへの支援を中止するよう強く迫るべきだとの、ウクライナ支援に積極的な議員らの要求が強まるとの見方もある。

米専門家の間では、国務省が今回、関与が明らかになった中国企業を制裁対象に指定する可能性があるとの予測も出ている。その場合、首脳会談を前に米中の駆け引きがさらに激しくなる可能性もある。

さらに、習主席が自国の利益を優先し、トランプ大統領による対ロ支援中止の要請に応じない場合、関税などを巡る経済的な対立も一段と深まる恐れがあるとの懸念も出ている。
これに先立ち、両国は5月に北京で行われた米中首脳会談後、イラン制裁を巡って温度差のある発表を行った。

当時、米ホワイトハウスは「中国がホルムズ海峡の開放と、イランによる核兵器保有を認めないことに同意した」とし、「習主席は、海峡の軍事化や通行料を徴収しようとする動きに中国が反対する立場を明確にし、今後、中国の海峡への依存度を低下させるため、米国産原油の購入拡大に関心を示した」と主張した。

しかし、中国外務省は「ホルムズ海峡に対する中国の政策は一貫して明確だ」と述べるにとどまり、米国が主張した「中国がイランの核兵器保有を認めない方針に同意した」とする部分には一切言及しなかった。

当時、米国の期待とは異なる中国の姿勢については、今後の米国との交渉で中国の影響力を交渉材料として活用する狙いがあるとの見方が出ていた。イラン戦争終結後も米国にのみ有利な中東秩序が構築された場合、中国の戦略的利益を守るための「保険」だという見方だ。

中国によるロシア支援を巡る米中対立も、同様の構図で展開される可能性があるとの見方が出ている。

ロシア・ウクライナ訪問の米特使ら、追加協議を模索

一方、最近、トランプ大統領の特使らがロシアとウクライナを相次いで訪問し、協議で一定の進展があったとの認識を示した。

スティーブ・ウィットコフ特使は7日、Xで「トランプ大統領の指示により、米国の交渉団はロシア・ウクライナ戦争の終結に向けた追加協議を進めるため、モスクワとキーウを訪問した」と述べた。

その後、ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は、ウラジーミル・プーチン露大統領が11月の米国中間選挙前に、トランプ大統領に「外交的成果」をもたらす可能性があるとの見方を示した。

引用:UPI通信
引用:UPI通信

7日、ゼレンスキー大統領は米オンラインメディアのアクシオスにこうした見方を示し、「プーチン大統領は厳しい冬を利用してウクライナを弱体化させようとしているが、米国中間選挙を前にトランプ大統領を刺激したくはないだろう」と述べた。

さらに、「プーチン大統領はトランプ大統領を必要としており、トランプ大統領の機嫌を損ねたくはない」とし、「プーチン大統領が緊張緩和を望んでいなくても、トランプ政権の圧力を受けて関連措置に踏み切る可能性がある」と付け加えた。

最近、ロシアは冬を前にウクライナのエネルギーインフラを集中的に攻撃する傾向を示している。暖房需要が高まる冬季に国民の苦痛を増大させ、ウクライナに譲歩を迫る狙いがあるとみられている。

ただ、こうした攻撃を続けるには、中国から供給された原料を使って製造された自爆型ドローンが不可欠だ。米中首脳会談の行方をウクライナとロシアが注視している背景となっている。

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