トランプ氏、暗殺の脅威受け軍用機で極秘移動 エアフォースワンは「おとり」に
「窓のシェードを下ろせ」謎の指示…トランプ大統領、暗殺の脅威受け「スパイ映画さながらの脱出」
イランによる暗殺の脅威受け、軍用機でひそかに移動
記者団乗せたエアフォースワンは「おとり」に
追跡システム切り、コールサイン「REACH 18」で飛行

ドナルド・トランプ米大統領が、イランによる暗殺の脅威を避けるため、トルコから英国へ移動する際、大統領専用機を「おとり」にして軍用機に乗り換える作戦を実行していたことが後になって明らかになった。
10日(現地時間)、ワシントン・ポスト(WP)によると、トランプ大統領は先月8日、北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議の日程を終えてトルコのアンカラを出発した際、ホワイトハウスの公式発表とは異なり、エアフォースワンではなく軍用機C-32Aを利用して英国へ移動したという。
当時、トランプ大統領はアンカラ空港で記者団が見守る中、旧型のエアフォースワンに通常通り搭乗した。しかし数分後、一部の側近らとともに機内の反対側のドアへ移動し、機内食運搬車のコンテナを利用して機外へ出たと伝えられている。
このトラックは、油圧装置でコンテナを航空機の出入り口の高さまで上げ下げできる構造になっている。トランプ大統領はこれを利用してエアフォースワンから降りた後、近くで待機していたC-32Aにそのまま乗り換えた。
この事実は、当時大統領に同行していたホワイトハウスの記者団にも知らされていなかった。記者団は、トランプ大統領が自分たちと同じエアフォースワンに乗って英国へ向かっていると思っていたという。
エアフォースワンに残っていた記者団は、この過程で窓のシェードを下ろすよう指示も受けた。WPは、記者団とホワイトハウス職員を乗せたエアフォースワンが、イラン側の攻撃をそらすための「おとり」の役割を果たしたと伝えた。
トランプ大統領が搭乗したC-32Aは、航空機追跡システムを切って飛行した。大統領搭乗機に使用される「エアフォースワン」のコールサインではなく、「REACH 18(リーチ18)」という一般的なコールサインを使用し、英国のミルデンホール空軍基地へ向かった。
英国に到着した後も、偽装作戦は続いた。トランプ大統領は記者団に気付かれないよう再びエアフォースワンに乗り換えた後、カメラの前に姿を現し、米軍将兵を激励した。その後、カタールから寄贈を受け、整備された新型エアフォースワンに乗り換え、米国へ帰国した。
当初は、トランプ大統領がイランによる暗殺の脅威を考慮し、トルコから旧型のエアフォースワンで英国まで移動した後、新型の大統領専用機に乗り換えたとだけ伝えられていた。しかし、WPの報道により、実際にはトルコでひそかに軍用機へ乗り換える別の作戦も行われていたことが明らかになった。
WPは、こうした措置がイラン側による具体的な暗殺の脅威を意識した対応だったと伝えた。トランプ大統領はその後、新型エアフォースワンで約15分間、記者団と話し、イランによる暗殺の脅威に言及したものの、それに先立って行われた偽装移動については明らかにしなかった。
トランプ大統領は、トルコの空港で記者団に窓のシェードを下ろすよう指示した理由を問われると、「われわれが相手にしなければならないあの汚い連中のせいで、危険な飛行をしていたからだ」と答えた。

